2014年9月22日月曜日

三部作ここに完結! 『ジョーカー:喪われた絆〈下〉』

みなさん、こんにちは!

日本でも劇場公開が始まった『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』 そして、2016年2月公開予定とついに発表された『デッドプール』映画化 ……など、このところマーベル映画の話題が続いていますが、アメリカでは、DCコミックステレビドラマを中心に盛り上がっています。

 番組改編期を迎えた最近のトピックとしては……

ARROW/アロー』第3シーズンには、アトム(レイ・パーマー、演じるのは元スーパーマンのブランドン・ラウス!)ラーズ・アル・グールも登場予定! そんな『アロー』のヒットから生まれた新番組『フラッシュ』では、キャプテン・コールドウェントワース・ミラーが、ヒートウェーブドミニク・パーセルが演じて、『プリズン・ブレイク』の兄弟が再会か!? さらに、バットマンの前日譚的ドラマ『ゴッサム』と、『コンスタンティン』の放送も迫る!

……といったところでしょうか。映画方面でも、『ガーディアンズ』の成功に刺激を受けたのか、リージョン・オブ・スーパーヒーローズ(!)の映画化話が持ち上がったり、『シャザム!』の映画版で、“ロック様”ことドウェイン・ジョンソンブラック・アダム役が決定したりと、先々のお楽しみは増すばかり。アメコミファンとしては、これからもDCとマーベルにはぜひ前向きに競い合ってほしいですね。

一方、日本では、7月から始まった“喪われた絆”三部作がいよいよ完結! ということで、今回は9月26日(金)発売予定『ジョーカー:喪われた絆〈下〉』を紹介させていただきます。『バットマン:喪われた絆』では描かれなかった物語が明かされるこの作品、下巻は“ロビン特集”とでも呼べる内容になっております上巻については、こちらをご参照ください)
▲『ジョーカー:喪われた絆〈下〉』
定価:本体2,200円+税
●9月26日発売予定●

収録エピソードとしては……

レッドフード&レッドロビン……レッドフード(ジェイソン・トッド)レッドロビン(ティム・ドレイク)が姿を消し、アウトローズティーン・タイタンズはそれぞれのリーダーの行方を探す。だが消えた二人と両チームには、恐るべき罠が仕掛けられていた……。(収録誌:『レッドフード&アウトローズ』『ティーン・タイタンズ』

ナイトウィング……ナイトウィング(ディック・グレイソン)を狙うジョーカーが目をつけたのは、彼の古巣であるヘイリーズ・サーカスの団員だった!(収録誌:『ナイトウィング』

ロビン……父であるバットマンの力になろうと、アルフレッドを探すロビン(ダミアン・ウェイン)。手がかりをもとに、動物園へ向かう彼を待ち受けていたのは……。(収録誌:『バットマン&ロビン』

エピローグ……事件解決後、ウェイン親子アルフレッドが過ごす一夜。(収録誌:『バットマン&ロビン』
▲『バットマン:
喪われた絆』
●好評発売中!●
レッドフード&レッドロビンのエピソードでは、アウトローズティーン・タイタンズというそれぞれが率いるチームのメンバーも集結して、クロスオーバーの醍醐味が満喫できます(ライターは90年代のX-MENを支えたファビアン・ニシーザスコット・ロブデル!)

そして、ナイトウィングのエピソードでは、サーカス出身という彼の設定が、バットマン:梟の夜』とは別の角度から掘り下げられています。

個人的に印象的だったのが、『バットマン&ロビン』誌に収録されていたロビンのエピソード(とエピローグ。父を気遣う息子の思いと、一度見たら忘れられないパトリック・グリーソンの強烈なアートワーク! ……ダミアン・ウェイン、やっぱりいいキャラクターだなあと。

JH・ウィリアムズIII『プロメテア』が担当して独自路線を行っていたバットウーマンや、“アフリカのバットマン”ことバットウィング以外は、上下巻合わせれば、当時のバットマン系キャラクターがほぼ網羅されています。各キャラクターの前後の流れも、翻訳者の高木亮氏が解説でフォロー! 実写化の噂もあるスーサイド・スクワッドティーン・タイタンズも登場する『ジョーカー:喪われた絆』、ぜひ2冊揃えてお楽しみください。
▲『ジョーカー:
喪われた絆〈上〉』
●好評発売中!●
本国ではこの後、ニュー52版バットマンの新解釈オリジンを描いた1年にわたるエピソード『バットマン:ゼロイヤー』へと突入、さらに現在は、新たに週刊誌も立ち上げられて、大作『バットマン・エターナル』が始まっています。小社でも、うまい形で追いかけていきたいと思っておりますので、今後ともお引き立てのほどよろしくお願いいたします!

▲『バットマン:ノーマンズ・ランド1』
定価:本体4,200円+税
●9月26日発売予定●

ところで、今月はもう1冊バットマンのコミックが発売されます。“喪われた絆”三部作では、バットマンの最新の姿をお届けしましたが、こちらはもはや古典とすらいえる名作……そう、『バットマン:ノーマンズ・ランド』です! ニュー52以前のバットマンでは、ベインとの対決を描いた『ナイトフォール』と並ぶ重要作にして超大作を、全4巻にてお届けします。9月26日(金)にはまず第1巻を発売。アメリカ政府に見捨てられ、無法地帯と化したゴッサムシティに残ったヒーロー、ヴィラン、そして一般市民の人間模様を活写した読み応えのある作品です。秋の夜長のお供にぜひ!

ではでは、今日はこんなところで失礼します。


(文責:中沢俊介)