2016年3月7日月曜日

皆さま、お待たせしました! デッドプール再々始動!! 

「アメコミ魂」をご覧の皆さま、こんにちは!

デッドプール・ファンにとってはすでにお耳に入っているかもしれませんが、先月、全米で公開された映画『デッドプール』が、オープニング興収で13200万ドル(約150億円)を記録しました。

この記録は、『スター・ウォーズ フォースの覚醒』の1843万ドルを大きく上回り、2月公開映画、R指定映画、X-MEN関連作品、そして20世紀フォックス作品で歴代1位となる快挙です(予告編はこちら)。6月の日本公開に向けて、ビュンビュン追い風が吹いていますね。

とはいえ、熱心なファンの方にとっては、年明けからデッドプールの邦訳コミックが刊行されていないことが気がかりだったのではないでしょうか?

そんな方々に、ようやっと新刊の情報をお伝えすることができます。

マーベル・ナウ!」以降のデッドプール・シリーズの第4巻にあたる『DEADPOOLDEADPOOL VS. S.H.I.E.L.D.(原題)』の邦訳コミックの刊行がついに決定しました!
DEADPOOL: DEADPOOL VS. S.H.I.E.L.D.』原著イメージ
これまでShoPro Booksでは、デッドプールの邦訳コミックを通算10冊刊行しました。それに続く本書をご紹介するにあたり、まずは「マーベル・ナウ!」以降のデッドプールを振り返りたいと思います。

魔術をかじったSHILED隊員マイケル。国の行く末を憂う彼が、歴代アメリカ大統領をこの世に蘇らせて世直しをしようと試みます。ところが、いざ大統領たちが蘇ってみると、全員ゾンビ化した上に凶暴になっており、たちまち国は大混乱。とはいえ、歴史上の偉人たちを無残に殺せないということで困り果てたSHIELD隊員プレストンが、事態の収拾をデッドプールに依頼するのですが……。動物園からホワイトハウス、オクタゴン、果ては成層圏にまで戦火が広がり、アメリカ各地が内戦状態に。はたしてデッドプールはアメリカを救えるのか!?
デッドプール:デッド・プレジデント
ジェリー・ダガン、ブライアン・ポゼーン[作]
トニー・ムーア他[画]
定価:1,800円+税
◆好評発売中◆

2巻『デッドプール Vol.2:ソウル・ハンター
デッドプールが悪魔ベティスと契約したことが事の発端となります。その契約とは、悪魔と契約した人々の魂を回収すること。前作にも登場した魔術を使うSHIELD隊員マイケル。実は彼は、過去に悪魔と取引をしたことで魔術を手に入れたのでした。思いもよらぬ事情から友人を標的にしなくてはならなくったデッドプール。どうにかしてベティスとの契約を反故にするために、マイケルたちと奇策を練ります。それは地獄の支配者に、ベティスの策略を密告し、地獄に送り帰すことなのですが……。
デッドプール:ソウル・ハンター
ジェリー・ダガン、ブライアン・ポゼーン[作]
スコット・コブリッシュ、マイク・ホーソーン[画]
定価:1,800円+税
◆好評発売中!◆


3巻『デッドプールVol.3:グッド・バッド・アンド・アグリー
前作のエンディングで示唆されたデッドプールのルーツが明かされます。前作、前々作の大きな特色となっていたオカルト色はグッと後退し、シリアスなストーリーが語られます。デッドプールはなぜ不死身なのか? なぜ醜い姿になってしまったのか? その背景にはキャプテン・アメリカやウルヴァリンにも関係する、ある極秘軍事計画が関わっていました。極東アジアの某国で行われているその計画と、彼の家族のエピソードが絡まりながら、彼の過去が明らかになります。
デッドプール:グッド・バッド・アンド・アグリー
ジェリー・ダガン、ブライアン・ポゼーン[作]
スコット・コブリッシュ、デクラン・シャルベイ[画]
定価:2,000円+税
◆好評発売中!◆

3巻までのエピソードの発端になったキャラクターが、SHIELD隊員ゴーマンです。第1巻でデッドプールにゾンビ大統領たちの退治を依頼したのがゴーマン。第4巻では、ゴーマンを相手に、デッドプールが大暴れします。
 
3巻はデッドプール史上に残るシリアスなストーリーが見所でしたが、第4巻では本来のデッドプールの持ち味である“冗舌”さが復活します。ゴーマンが持ち逃げしたゾンビ大統領事件の報酬を、デッドプールが取り立てに向かいます。そこでSFホラーの古典『エイリアン』(1979年公開)の大胆なパロディが展開します。背景画、画角など、高レベルの再現度でパロディ元を再現し、その中に緊迫したヴァイオレンス・アクションの中に、オフビートな笑いが詰め込まれています。この独特のバランスを実現したのは、「マーベル・ナウ!」でデッドプール・シリーズでメインライターを務めているジェリー・ダガンブライアン・ポゼーンのコンビ。マーベル・ナウ!」前期の総括となる本作。ぜひ第1巻からまとめ読みして、デッドプールの魅力をたっぷりと味わってください。きっと6月公開の映画版をいっそう楽しんで観られるはずですよ。それでは今週はこの辺で。また来週お会いしましょう!


(文責・山口侘助)