2016年5月31日火曜日

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』前日譚&
読者待望の『グレイソン』同時発売


読者の皆様、こんにちは! 「アメコミ魂」ライターの乙間です。

明日はいよいよ映画『デッドプール』の公開日ですね。いまから楽しみにしている「アメコミ魂」読者も多いのではないでしょうか。映画を観たら、きっと原作コミックも読みたくなるはずですので、デッドプールについて書いてある「アメコミ魂」の記事のリンクを貼っておきます。前回も新刊ホークアイ VS. デッドプールに関する記事でしたので、よろしければそちらもご覧ください。お気に入りのコミックが見つかるといいですね。

皆様にあえて推薦するとすれば、ソー&ロキやハルクなどがゲスト出演している読み切り作品デッドプールの兵法入門か、デッドプールのキャラクターを把握でき、さらに別紙の解説書も充実しているデッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウスがいいと思います。個人的に好きなのは、様々な作家の作品が読める短編集デッドプール:デッド・ヘッド・リデンプションと、デッドプールの悲しい過去が明かされるデッドプールVol.3:グッド・バッド・アンド・アグリーです。

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さて、デッドプールの話はここまでにして、本日発売のアメコミ邦訳版の話に戻ります。この2作品もとても面白いので、劇場の帰り道、書店さんに立ち寄ったらぜひ手に取ってみてください!

では、MARVEL繋がりでシビル・ウォー/キャプテン・アメリカ:プレリュードから先にご紹介しましょう。
ⓒ 2016 MARVEL
本書は、映画『アベンジャーズ:プレリュード』の頃から小社より適宜刊行している、マーベル・シネマティック・ユニバースの前日譚コミックシリーズです。映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』をすでにご覧になった方ならお分かりかと思いますが、表紙の写真は、空港(飛行場)でキャップチームとアイアンマンチームが対峙する、興奮度MAXの一場面ですね。左からジェレミー・レナー演じるホークアイ(クリント・バートン)、エリザベス・オルセン演じるスカーレット・ウィッチ(ワンダ・マキシモフ)、クリス・エヴァンス演じるキャプテン・アメリカ(スティーブ・ロジャース)、セバスチャン・スタン演じるウィンター・ソルジャー(バッキー・バーンズ)です。

そして、このチームにポール・ラッド演じるアントマン(スコット・ラング)が加わるのですが、彼は緊張感のある戦いの場面にユーモアを与えてくれる貴重な存在です。さらに、マーベル・シネマティック・ユニバース初登場となるスパイダーマンもアニメのスパイダーマンに近い、親しみやすいキャラクターになっていました。もちろん、恒例となっているスタン・リー大先生のカメオ出演もあります(後半に注目です!)。この映画は、『キャプテン・アメリカ』の第3弾にあたるのですが、出演陣の顔ぶれを見るかぎり、実質『アベンジャーズ』と言っても過言ではありません。まだ映画を観ていない方はぜひご覧になってください。

本書の収録作品には、映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』に繋がる『アイアンマン3』と『キャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー』のMCUコミックが入っています。過去の映画を観なおさなくともこれを読めば大筋を把握することができるはずです。そして、映画本編の冒頭でクロスボーンズ(ブロック・ラムロウ)が登場するのですが、このシーンに繋がる前日譚を描いたインフィニット・コミック、さらに原作のシビル・ウォー第1話が収録されています。

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ:プレリュードは、各作品がどう繋がっていたのか、直前に何が起こっていたのかなどを知ることができるので、映画を観た後でも充分楽しめると思いますよ。また、来たるべきMovieNEXの発売にも備えることができますので、一読の価値ありです!


次に、発売前から話題沸騰の『グレイソン』をご紹介しましょう。
TM & ⓒ 2016 DC Comics. All Rights Reserved.
今回の日本語版ロゴは、いかがでしょうか? 原書のロゴのイメージを崩さず、インパクトもあり、「スパイ大作戦」のような雰囲気を醸し出していると個人的には感じました。日本語版のロゴを作るといつも賛否両論あるそうなのですが、今回は、称賛していただいてる声のほうが比較的多いみたいですね。
TM & ⓒ 2016 DC Comics. All Rights Reserved.
さて、本書を読む前に、まず『フォーエバー・イービル』で起こった出来事を思い出してください(『フォーエバー・イービル』についてはこちらをお読みください)。ナイトウィングとして活躍していたディック・グレイソンは、ジャスティス・リーグの歪んだ鏡像であり、殺人鬼集団であるクライム・シンジケートの一人スーパーウーマンにマスクを剥がされ、正体が世間に晒されてしまいます。ディック・グレイソンは、ナイトウィングとしてのヒーロー活動ができなくなり、世間的には死亡したことになる……というところが本書には描かれております。

そして、この状況を利用したグレイソンは、極秘スパイ組織スパイラルの秘密を探るために、スパイラルの新人工作員“エージェント37”となって活動していく、というのが本書『グレイソン』です。スパイラルは、危険な臓器を回収し、さらにヒーローたちの素性を暴こうとする怪しい組織。グレイソンは、彼らの怪しい行動を“マローン”という人物に逐次報告する二重スパイを行っています。その“マローン”というコードネームを使用しているのは……もちろん、バットマンことブルース・ウェインです(しっかりバットマンも登場しますよ!)。彼らの師弟関係(親子関係?)、友情関係が垣間見えるのもファンにとっては嬉しいですね。また、グレイソンは、グレーなスパイ稼業の中でもヒーローとしての己の考えを貫こうとしており、悩みながら活動に従事するのですが、その描写も読み応えがあります。
TM & ⓒ 2016 DC Comics. All Rights Reserved.
本書には、先日重版が決定した『DCキャラクターズ:オリジン』(DCキャラクターのオリジンを収録した原書「シークレット・オリジン」を日本で再編集したコミック)で収録できなかったディック・グレイソンの「シークレット・オリジン」が冒頭に入っているのも嬉しいですね。まず「ディック・グレイソンとは?」を把握してから、『グレイソン』本編を読みすすめることができる。アメコミ初心者にとっても、親切な構成ですよね。

本編が終わると、巻末には「グレイソン:フューチャーズ・エンド」が収録されております。ちょっと注意していただきたいのですが、これは5年後の未来を舞台にしたイベント「フューチャーズ・エンド」のタイイン作品です。ゆえに本編とは関係がありませんので、こちらは短編として読んでください。お読みいただければわかるのですが、この短編の構成が殊に秀逸なので、ぜひ何度も味わってみてください。ただし、本編の続きだと思ってそのまま読んでしまうと、頭に疑問符が沸いてくるかもしれないので、「グレイソン:フューチャーズ・エンド」は独立した作品としてお楽しみください。


来週は、シクラーとの運命の出会いを描いた『デッドプール:ドラキュラズ・ガントレット』を紹介します。
ⓒ 2016 MARVEL

では、また来週火曜日の正午に。

(文責:乙間萌生)


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2016年5月26日木曜日

豪華2大スターの競演『ホークアイ VS. デッドプール』
QAW第3巻を紹介!


読者の皆様、こんにちは! 「アメコミ魂」ライターの乙間です。

今週は都合により、火曜日正午更新を変更させていただき、イレギュラーな更新となってしまい、誠に申し訳ございませんでした。来週以降は通常運転で参りますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。

さて、すでにご購入いただいた読者も大勢いるかと思いますが、今回は、昨日25日(水)に発売した邦訳アメコミ『ホークアイ VS. デッドプール』『クアンタム&ウッディ:俺たちには明日がある!』についてご紹介します。もちろん、いまから読むのを楽しみにしている方が大半かと思いますので、ネタバレは極力避けて紹介するつもりです。
ⓒ 2016 MARVEL

ちなみにこの『ホークアイ VS. デッドプール』には、購入者特典のある店舗さんもございます。下記のサイトをぜひチェックしてくださいね。
●詳細はこちら⇒刊行記念キャンペーン実施中!

購入者特典は各店舗共通で、『デッドプール:モンキー・ビジネス』『デッドプールの兵法入門』の発売時に展開して大好評だった「オリジナルICカードステッカー」です。今回はデザインが一種類ですので、対象の店舗さんであれば下記のものがゲットできると思います。

では、『ホークアイ VS. デッドプール』の内容を少しだけご紹介しましょう!


タイトルでお分かりだと思いますが、映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』にも登場した常人ヒーローのホークアイと、映画公開を控えた冗舌な傭兵デッドプールの競演コミックです。「VS.」とありますが、彼らが対決するわけではなく(ちょっとした小競り合いはありますが……)、共闘する物語ですので、どちらのファンも存分に楽しめる作品です。

デッドプールとホークアイはもちろん、もう一人のホークアイであるケイト・ビショップも活躍します。また本作はマーベル・ナウ!のホークアイ誌とデッドプール誌の流れを汲んでいるので、デッドプール誌に登場していたシールド捜査官たちやベンジャミン・フランクリンの亡霊なども登場します。その他にもブラックキャットやタイフォイド・マリーらも参加し、読み切り作品として充分満足のいく内容になっています。また所々ホークアイ誌で行っていた演出が施されており、2誌を追いかけてくれている読者は、解説がなくともすぐ理解できるはずです。

一つだけ申し送りをしますと、本書は2014年11月~2015年3月に刊行された5話のミニシリーズの単行本でして、現在発売中の『ホークアイ:リオ・ブラボー』が完結する直前、デッドプールでいえば、今夏発売予定の『デッドプール:オリジナル・シン(仮)』に収録されているイシューが刊行されている頃に出された物語です。ですので、デッドプールはすでに「結婚をしている」設定になっております。その設定がこの物語に深く関わることはないのですが、その点だけ注意してお読みください。また解説もその点は極力ネタバレしないように記述されていますのでご安心ください。

最後に、本書の特徴をもう一点だけご紹介します。店頭で購入される方は、すぐお分かりになると思いますが、今回の日本語版カバーは、2大キャラの豪華競演ということで、キラキラカバー仕様にいたしました。少なくとも小社の邦訳アメコミでこのような仕様にしたのは、初の試みです。ぜひご自宅でも「面陳」していただければ幸いです!
ⓒ 2016 MARVEL

さて、次にご紹介するのは、日本語版では最終巻にあたる『クアンタム&ウッディ:俺たちには明日がある!』について少しだけご紹介します。

前回のアメコミ魂の文末で読者の声を活かした邦訳作品について触れましたが、実はこのクァンタム&ウッディ(以下QAW)も読者の声を具現化した作品の一つでした。QAWに対して、多少失礼な発言になるかもしれませんが、DCやマーベル・キャラクターに比べると日本での知名度は低く、映画やドラマ化、商品化等のなんのフックもない状況での無謀な邦訳版刊行(笑)だったにもかかわらず、第1巻『クァンタム&ウッディ:世界最悪のスーパーヒーロー』に続き、第2巻『クァンタム&ウッディ:あぶないヒーロー、荒野に散る!?』、さらに本書と全3巻完走できたのは、ひとえにQAWを支えてくれた日本の読者がいたからこそであります。この場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございました!
(原書は第4巻も刊行されているのですが、この先の日本語版の予定はまだ決まっておりません。その時はまたぜひご支援ください!)
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カバーの色も赤、黄、青と3色揃ったように、物語もこの第3巻で一区切りとなります。以前からQAWが気になっていた方は、本書の発売を機に3巻一気読みっていうのもいいのではないでしょうか。堅実で真面目な黒人エリック(クァンタム)と、C調(死語ですかね……「調子がいい」という意です)で少し無責任な金髪の白人ウッディの義兄弟が織りなすドタバタ劇は今回も健在ですが、本書で特出すべき点は、白ヤギのヴィンセントの正体が明かされるということだと思います。正体が分かったうえでまた第1巻から読み直すというのもいいかと思います。ぜひご一読ください。

【お詫び】
本書4ページにあるウッディのキャラクター紹介に「無責任な正確」とありますが、正しくは「無責任な性格」となります。大変申し訳ございませんでした。


来週は発売直前の『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ:プレリュード』と『グレイソン』を紹介します。

では、また来週火曜日の正午に。

(文責:乙間萌生)


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2016年5月17日火曜日

『ソー&ロキ:ブラッド・ブラザーズ』発売決定
本書を徹底解剖&邦訳版の裏話も!


読者の皆様、こんにちは! 「アメコミ魂」ライターの乙間です。

さあ、今週は明日発売する待望のコミックソー&ロキ:ブラッド・ブラザーズを紹介したいと思います。お題に「裏話」とありますが、それは後程……。

本書は、2004年に発表されたロバート・ロディ脚本、エサッド・リビッチ作画による4話のリミテッドシリーズ「ロキ」を中心に、1962年に発表されたロキ初登場「ジャーニー・イントゥ・ミステリー」85号、1965年に発表されたロキの出生を明かした「ジャーニー・イントゥ・ミステリー」112号、さらに2009年に発表された「ソー」12号が収録されており、ソーファン、特にロキファンには堪らない内容となっています。
ⓒ 2016 MARVEL
2004年に4話のリミテッドシリーズで発表された「ロキ」は、その後、4話を合本したハードカバー版が2005年に、ソフトカバー版が2007年に発売されました。さらに、本書を基にしたアニメも制作されています。「Thor & Loki: Blood Brothers」は、2011年にマーベル・ナイツ・アニメーション・シリーズとしてアニメ化され、アメリカのビデオ会社Shout! FactoryからDVDも発売されています。本書はアニメ化もされるほどの人気作だったんですね。そのトレーラーは下記になります。
明日発売のコミックを読んでから、のトレーラーを見ていただくと一目瞭然なのですが、コミックがそのまま動いているかのような作りになっています。いわゆる「モーションコミック」というもので、マーベル・ナイツ・アニメーションとは、著名なグラフィック・ノベルとモーショングラフィックスを融合させたアニメシリーズなんです。作家(アーティスト)が描いた作品(アート)そのものが動くという、コミックファンにとってはなんとも嬉しい作品ですね。

このアニメシリーズには、先月小社より発売したレジナルド・ハドリン(脚本)、ジョン・ロミータJr.(作画)のブラックパンサー:暁の黒豹も加わっており、その他にも以前小社より発売していたポール・ジェンキンス(脚本)、アンディ・キューバート(作画)の『X-MEN ウルヴァリン:オリジン』やウォーレン・エリス(脚本)、アディ・グラノフ(作画)の『アイアンマン:エクストリミス』などもアニメ化されています。そもそも「マーベル・ナイツ」という名称は、1998年からスタートしたマーベル・コミックスによる大人向けのインプリント(レーベル/ブランド名の意。DCコミックスでいうと、バーティゴもインプリントですね)のことで、デアデビルやパニッシャーなどのクライムヒーローが多く扱われています。また、独自の世界観が確立された外伝なので、重厚読み切り作品として楽しめます。 ちなみに小社より6月22日に発売するデアデビル:イエローや発売中の『スパイダーマン:ブルー』もこマーベル・ナイツより刊行されました。
ⓒ 2016 MARVEL
一方、2016年3月末より開設されたHuluのマーベルコミック専用チャンネルMARVEL BOXでは、マーベル・ナイツ・アニメーションなどが配信されています。 ちょうど今、ブラックパンサーが配信されていますね。今後は、ソー&ロキも配信されるのではないでしょうか。これまた今から楽しみですね。ブラックパンサーのトレーラーは下記になります。
さて、「アメコミ魂」の読者は、ソーやロキをよくご存知かと思いますが、「アメコミ魂」は“初心者の、初心者による、初心者のためのアメコミ手作りブログ”と聞いておりますので、まずは簡単に彼らのことを紹介いたします

■北欧神話
前段として、「マイティ・ソー」は北欧神話(世紀からスカンディナビア半島を中心に伝わる古代神話)がベースです。 北欧神話世界樹ユグドラシルを基軸に、神々住む世界アスガルド(アースガルズ、アースガルなど宇宙、人間住む世界ミッドガルド(ミズガルズ、ミズカルド)などの宇宙死者住む世界ヘルヘイムなどの宇宙と、大きく三層の宇宙に分かれつの世界舞台となり、そこで神々や精霊、人間や巨人、怪物などといったたちが絡み合う壮大な物語になっています。また、ギリシア神話同様、北欧神話も数々の創作作品に影響を及ぼしており、最終戦争や終末の日の意味である「ラグナロク」という言葉も一度は聞いたことがあるかと思いますが、こちらも北欧神話からきています。北欧神話の登場人物の神々有名なのは全知全能の神オーディン最強のソー(トール)邪神ロキのほか、オーディンに使える女神ヴァルキリー(ワルキューレ)なども有名ですね。ちなみに、北欧神話の神々は曜日の語源にも足跡を残しており、北ゲルマン語(北欧)で「Torsdag」木曜日/英語:Thursday)は、「Tor(トール)の」を意味し、雷神ソーからきているようです。

■ソー&ロキ
先の通り、「マイティ・ソー」の世界観は北欧神話をベースにしているので、当然北欧神話の彼らと通じるものはありますが、あくまでマーベル・ユニバースのキャラクターなので、彼らのことも簡単に紹介したいと思います。

ソー
初登場:Journey into Mystery#831962年8月
アスガルドの支配者オーディンとミッドガルド(人間界)の地母神ガイアの間に生まれた息子。アスガルド最強の戦士。魔法のハンマー「ムジョルニア」を操る。

ロキ
初登場:Journey into Mystery#851962年10
ソーの義弟(巨人族の息子だが、オーディン養子として育てられる)にして最大の宿敵。オーディンの後継者であるソーを妬み、数々の策略をる。魔術を操り、瞬間移動、テレパシーや変身能力、そして天才的な知性も備えている。ちなみに北欧神話では、ロキはオーディンの義兄弟として知られている。

オーディン
アスガルドの王にしてソーの父親。ロキの養父。

ボールダ―
ソーの異母兄弟にして親友。

シフ
ソーの幼馴染で恋仲になったこともある女神。


では、世界観やキャラクターも理解したところで、ソー&ロキ:ブラッド・ブラザーズの話に戻りましょう。本書は、映画『アベンジャーズ』をはじめとする数々のマーベル映画やアニメ作品で、圧倒的な存在感を発揮した人気ヴィランロキ」が主演するコミック初邦訳作品です。また冒頭で述べたように巻末には、ロキ初登場号も収録しているので、ロキファンは絶対見逃せません。光あるところに影がある……とアニメ『サスケ(1968)の口上ではありませんが、ソー&ロキ:ブラッド・ブラザーズは、「光」にあたる雷神ソーと「影」にあたる邪神ロキの切っても切り離せない二人の関係が凝縮されていますロキの飽くなき権力欲とアスガルドの神々から受けた屈辱、そして兄と冷淡な父に対する根深い羨望と怒り……それらの鬱積した感情が爆発しロキはとうとうアスガルドを掌握することになります。いったいアスガルドはどうなってしまうのか、そしてソーは……結末はぜひ本誌でお楽しみください!


最後に本書の「裏話」を……と申しましても、正確には、本書の「邦訳版が決まった背景」を簡単にご紹介しようかと思います。2~3年くらい前のことになりますが、「アメコミ魂」のTwitterアカウントを閉鎖する直前に、アメコミのキャラクター人気投票のようなものを行っていました。上位にランクインしたキャラクターは邦訳を検討するという内容だったかと思います。その頃のロキ人気(もしくはロキ役のトム・ヒドルストン人気)もあって、第1位がロキ、第2位がシャザムでした。もちろん組織票はあったと思いますが、編集部はこの上位2キャラの邦訳化について真剣に考えていたようです(もちろん第3位以降のキャラクターについても検討していたようです)。結果、翻訳者の内藤真代さんの持ち込みもあって、第2位のシャザムがシャザム!:魔法の守護者として先に邦訳されましたが、ロキついても、編集部は読者アンケートに再度目を通しながら、どのタイトルを邦訳するか悩んでいましたそんな折小社が初めて出店した昨年の神保町ブックフェスティバルにて、二人の女性読者から一編の試訳と企画書の持ち込みを頂戴し、その中の一つにあったのが、ソー&ロキ:ブラッド・ブラザーズだったです。人気投票に参加していただいた読者の皆様と、持ち込みにより邦訳のきっかけを作っていただいた方々のおかげで邦訳版が世に出ることができました。編集部に代わってお礼申し上げます。

思えば、ShoPro Booksは、直接的にせよ、間接的にせよ、常に読者の声に耳を傾けているかと思います。古くは、『バットマン:アーカム・アサイラム』『キングダム・カム』の復刊、『バットマン:ノーマンズ・ランド』『バットマン:アンダー・ザ・レッドフード』『バットマン:バトル・フォー・ザ・カウル』なども読者の声から生まれました。『トランスフォーマー:オール・ヘイル・メガトロン』『デッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウス』も推薦してくれる読者がいなかったら刊行されていなかったかもしれません。直近で申しますと、『ゴッサム・アカデミー』『ティーン・タイタンズGO!』も読者アンケートの上位にありました。今後も、常に読者と向き合っている編集部であってほしい、そう願っています。

来週は発売直前の『ホークアイ VS. デッドプール』と『クァンタム&ウッディ3』を紹介したいと思います。

では、また来週火曜日の正午に。

(文責:乙間萌生)


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2016年5月10日火曜日

いつもご感想ありがとうございます!
今週は「読者からのお便りコーナー」!


読者の皆様、こんにちは! 「アメコミ魂」ライターの乙間です。

映画『デッドプール』公開まであと3週間となりました! 私は試写を観させていただいたのですが、原作ファンも納得の出来だと思います。自分も劇場でもう一度観に行く予定です
さて今週は、ほんの一部ですが、読者からのお便りをご紹介します。掲載するご意見は、ご返信いただいた愛読者はがきの「掲載可」に印をつけていただいた方のみです。また、文章に関しては、可能なかぎり原文にて掲載してあります。今後は、アンケート集計の発表なども行っていこうと思っていますので、これからもたくさんのご意見をお待ちしております。




以前から好きだったハーレイ・クインのコミックが邦訳されて本当に嬉しいです。ストーリーやイラストも素晴らしく、改めてアメコミの魅力を感じることができました。「マッド・ラブ」すごく欲しいのでお願いします!映画版の「スーサイド・スクワッド」めちゃくちゃ楽しみです!
(神奈川県・18歳女性)

(編集部[以下、編])このハーレイ・クインのシリーズは、DCコミックスの版権担当者も激プッシュしていた作品でした。日本の読者にも受け入れられてよかったです。映画を機にハーレイ人気は上がるでしょうね。「マッド・ラブ」については色々と考えているのでちょっとお待ちくださいね。

映像で観たことはありますが、コミックでDC作品に触れたのは初めてでした。本編もとても面白くて、ハーレイの愛らしさに心がうばわれました!! すっごくキュート♡♡♡ 中に入っていた解説を読んでさらに読みたい!と彼女へと作品への興味が沸きました!
(新潟県・21歳女性)

(編)ハーレイ・クインの可愛らしさは、特に女性読者に響いてますね。「すっごくキュート」という言葉がとても言い当てていると思います。これからも様々なハーレイを読んでくださいね!



もっと早いペースで出してほしい。

(徳島県・50歳男性)

(編)頑張ります! 第3巻は年内中に刊行できるように努力しております。

読みやすい訳だったので、とても楽しめました。お話、アートともにとても気に入りました。

(大阪府・22歳女性)

(編)翻訳者も喜ぶと思います。ありがとうございます。地味にと言ったらファンに失礼なのですが、堅実に動いている作品ですので、末永くよろしくお願いいたします。


バットマン VS. スーパーマン:ベストバウト

まず、1,000円という破格の値段に感謝したいです。アレックス・ロスの話は画集を持っていますが、すごく重たいので(笑)、今回、コンパクトにまとめられた物が買えてうれしかったです。中身のどの作品もステキな話でした。とくに3章の「どっちが勝つ?」はほほえましく読んでいて幸せな気分になりました。バトル物もかっこいいですが、爽やかな短編も邦訳して頂けたら嬉しいです。
(大阪府・37歳女性)

(編)こちらこそご購入いただき、ありがとうございます。私もロスの画集持っています。重いですよね(笑)。3章が好きな方は多いみたいですね。いろんな短編に挑戦できるよう、頑張ります。

2,000~3,000円はするアメコミはどんな名作と言えどもなかなかすぐ手の出せる価格帯ではありません。なので、入門としてこの値段でこのようなアンソロジーが出たのは大変うれしかったです。これからもこのような企画が続いてくれるとありがたいです。
(山形県・31歳男性)

(編)なるほど。価格と企画がよかったのですね。ありがとうございます。本書に近いのが、『DCキャラクターズ:オリジン』という作品ですので、ご興味があればこちらもぜひお読みください。

アメコミ初心者向きに、キャラクターや歴史について紹介するようなアンソロジーを千円前後で作ってくれるとうれしいです。雑誌形式でもいい。
(福岡県・46歳男性)

(編)書籍という形式でもいいのですが、このようなブログ形式もしくはネットで上手にできればいいなと思っています。ご期待ください。

カバーが無いことや厚さが洋書アメコミペーパーバックみたいだなあと思いました。何となくかっこいいです。第3章がお気に入りです。
解説について。別紙になっていたり巻末に載っていたりすると解説の量が多くて嬉しいのですが、今回のように解説が該当ページに一緒に載っているととても見やすいと思いました。
(神奈川県・20歳女性)

手頃な価格で、短編集を出して頂き、ありがとうございます。今後も沢山の作品を日本語で読めるのを楽しみにしています。
(兵庫県・21歳女性)

安価なアメコミは手に取りやすく、非常にありがたいです。
(東京都・35歳男性)

(編)今回は、税抜価格で千円を切るというのが目標でしたので、読者の皆様に喜んでいただけてとても嬉しいです。毎度その価格でのご提供は難しいのですが(汗)、諸々挑んでいきますので、ご声援よろしくお願いします。


デッドプール VOL.4:デッドプール VS. シールド

とてもたのしい内容でした。デッドプールがもっと世間に知られるように頑張ってください。
(埼玉県・21歳男性)

(編)はいッ! 頑張ります!

いつも拝見させて頂いています。私はデッドプールが大好きなのでこのマーベル・ナウ!シリーズが完走する勢いなので嬉しいです。また以前から気になっていた「ムーンナイト」の邦訳決定ありがとうございます!! 楽しみに待ってます!!
(東京都・22歳女性)

(編)ありがとうございます。「ムーンナイト」の邦訳を企画した者は、自身もムーンナイトのような容姿だそうで……かくにもご期待ください!

冒頭の読み切りエピソードのアートがとても鮮やかで目に楽しかった。第三シリーズだけでなく、VS. Hawkeyの邦訳も決定し、とても嬉しい。これからも応援しています!
(神奈川県・22歳女性)

(編)冒頭のエピソード、レトロ調でけっこう面白いですよね。VS.ホークアイのカバーは、我々のアメコミでは初のキラキラ加工を施しているので、ぜひ店頭で確かめてくださいね!

映画も6月1日に公開!!! やった!! 今、風が吹いている!!!(台風ぐらい!) バンバン、デッドプールの邦訳を(名作、珍作)出しとくんなはれ~。
(宮城県・29歳男性)

(編)了解しました! バンバン、出したいと思いますので、皆さん、ついて来てくださいね!


今度のもすげぇ~えげつな! エイリアンのパロディには思わず「ゲーッ」と言ってしまいましたが、オッと、どっこいそこはデッドプール。あっかんべーしてるのがもうデージ(とても)最高!
(沖縄県・64歳女性)

(編)ハイサイ! ニフェーデービル! 今後ともご声援よろしくお願いします!




映画でバットマンを見て今更本を買い集めているので出版順や時系列にピックアップして紹介されている本などがあるととてもうれしいです。また「ゴッサム・アカデミー」の続きも楽しみにしてます!
(奈良県・34歳女性)

(編)ありがとうございます。いま入手できるものですと、『バットマン:バトル・フォー・ザ・カウル』などの巻末に時系列が掲載されていますが、このブログやフリーペーパーなどでそういった類の情報は整理していきますね。

是非ともゴッサム・アカデミー2巻の邦訳化もお願いします。
(東京都・21歳男性)
(編)検討中であります!

英語不如意であり翻訳だけが海外コミックを読む方法であります。いつも新刊情報をたのしみにしています。次はどんな作品が訳されるのだろうかと。
(千葉県・40歳男性)

(編)いつもご愛読ありがとうございます。いろんなジャンルの、いろんなキャラクターのアメコミを刊行したいと思っていますので、引き続き応援のほどよろしくお願いします!

ゴッサム・アカデミー、邦訳待ってました! アリガトウ! バットマンやゴッサムのヴィランがいる学園もの、とても楽しかったです! カール・カシール先生が描くキャラクターはみんなKAWAII! バットマンはKAKKOIIですね! ラストのダミアンの活躍が楽しみすぎるので、続きをぜひ出版してください!
(東京都・24歳男性)

(編)ありがとうございます! 次回作も刊行できるように口コミよろしくお願いますね!

毎週何百(何千とまではいっていないと思います……)という愛読者はがきをいただいております。ここにご紹介したご意見は、ほんの一部ですが、編集部も販売部もすべて目を通しておりますので、どしどしお便りを送ってくださいね。また機会があれば、お便りコーナーを「アメコミ魂」で行いたいと思います。

さて、来週は発売日を控えたソー&ロキ:ブラッド・ブラザーズについてお話します。

では、また来週火曜日の正午に。

(文責:乙間萌生)


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2016年5月3日火曜日

【特報】 2016春「邦訳アメコミ」重版出来!
デップー以外にもあの作品が増刷決定


いつも「アメコミ魂」をご愛読いただき、ありがとうございます!

先月29日、待ちに待った映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』が公開されました。すでにご覧になった読者も多いのではないでしょうか。

原題の“Captain America: Civil War”からわかるように、キャプテン・アメリカがメインの映画で、『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(2011)と『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)の続編にあたります。とはいえ、対峙するアイアンマン、ウォーマシン、ブラック・ウィドウ、ヴィジョン、ブラックパンサー(初登場ですが2017年に映画化決定)のほか、ホークアイ、ファルコン、ウィンター・ソルジャー、エージェント13、アントマン、さらにスパイダーマンと、登場キャラクターは『アベンジャーズ』級ですので絶対に楽しめると思います!(残念ながらソーとハルクは今回は登場しません……次回作に期待!)

さて、映画本編を楽しんでいただくために、小社の関連コミックをいくつか紹介したいと思います。まずは、先月20日に発売したブラックパンサー:暁の黒豹。先にも述べましたが、映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』に初登場したキャラクターの初の邦訳コミックです。映画でアイアンマン側に付く彼に興味を持った方はぜひご一読ください!

次は、前作の原作コミックにあたるキャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー。エド・ブルベイカー(脚本)とスティーブ・エプティング(作画)によるこの名作コミックは、日本でも地味に版を重ねており、長く売れている邦訳アメコミの一つです。個人的にもお薦めしたいコミックですし、キャップとウィンター・ソルジャーとの関係をお浚いしたい人はマスト・リードです。

アート・オブ・アントマンアート・オブ・マーベル・シネマティック・ユニバースなどのMCUアートブックやアントマン:プレリュードアベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン:プレリュードなどのプレリュードシリーズに続き、映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』に関連する最新作シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ:プレリュード5月31日頃に発売します。残念ながら映画公開には間に合いませんでしたが、映画を観た後でも充分楽しめるので、ぜひお買い求めください。

さて、本題です。4月中旬頃、小社Twitter公式アカウントにて、DCコミックス作品等の重版情報をお知らせする旨のコメントをいたしました。諸事情により、すでに半月が経ってしまいましたが、こちらで改めてご紹介させていただきます。また、今回の重版につきましては、5月下旬から注文が可能になるスケジュールですので、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

では、参りましょう。


重版ラインナップ、発表!◆
書店さんでご注文される場合は、書名と著者名と出版社名(小学館集英社プロダクション)をお伝えください。書店さんやネット書店さんでも見当たらない場合は、小学館グループの商品を購入できるオンラインショップ「BOOK SHOP 小学館」もご利用ください。

●DCコミックス
DARK KNIGHT バットマン:ダークナイト
フランク・ミラー[作・画] クラウス・ジャンセン[画] リン・ヴァーリイ[彩色]
やはり、映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(以下BvS)効果でしょうか。本作に収録されている「ダークナイト・リターンズ」は、「BvS」の脚本のベースになっているとの話もありますので、映画を観た方はぜひご一読ください。


バットマン:デス・イン・ザ・ファミリー
ジム・スターリン/マーブ・ウルフマン[作] ジム・アパロ/ジョージ・ペレス[画]
2012年の刊行なので、4年の時を経て重版がかかりました。二代目ロビン(ジェイソン・トッド)との別れと三代目ロビン(ティム・ドレイク)との出会いを描いたバットマン・クラシック名作選です。レッドフードファンは必読です!



バットマン:キリングジョーク 完全版
アラン・ムーア[作] ブライアン・ボランド[画]
アラン・ムーアによるジョーカーの誕生譚として知られる名作です。たびたび重版がかかっていますが、ジョーカーは9月10日公開の映画『スーサイド・スクワッド』でもさらに注目されるはずです。この機会にぜひご一読ください。


ジョーカー
ブライアン・アザレロ[作] リー・ベルメホ[画]
こちらもジョーカーが主役のコミックです。いまやカバーアートでお馴染みの、リー・ベルメホによるリアルで迫力あるアートを堪能できる一冊です。ジョーカーの下で働きはじめた青二才のチンピラ、ジョニー・フロストが目の当たりにするジョーカーの狂気と混沌とは……。


バットマン:ハッシュ 完全版
ジェフ・ローブ[作] ジム・リー[画
事件の陰に潜む謎の男“ハッシュ”の正体とは……ジェフ・ローブが綴る極上のミステリとジム・リーが描く緻密なアートが冴えわたる名作。バットマン・キャラクターがほぼ登場しているので、単純に眺めているだけれでも面白いコミックです。


バットマン:喪われた絆(THE NEW 52!)
スコット・スナイダー他[作] グレック・カプロ他[画]
ニュー52シリーズで、はじめてジョーカーが登場する作品であり、シリーズ初の大型クロスオーバー(各誌にわたって物語が展開される)作品として注目されました。原書同様、カバーをめくるとビックリするデザインも素晴らしいですね。


スーサイド・スクワッド:悪虐の狂宴(THE NEW 52!)
アダム・グラス[作] フェデリコ・ダロッチオ他[画]
9月10日公開の映画『スーサイド・スクワッド』の原作コミックシリーズです。3刷決定と、こちらも映画効果がでていますね。刑務所でリクルートされたスーパーヴィランたちによる特攻チーム“スーサイド・スクワッド”が減刑を引換えに不可能なミッションに挑みます!



ハーレイ・クイン:ホット・イン・ザ・シティ(THE NEW 52!)
アマンダ・コナー、ジミー・パルミオッティ[作] チャド・ハーディン他[画]
ジョーカーのサイドキックにして、ジョーカーに心酔する女性ヴィラン、ハーレイ・クイン。スーサイドスクワッドの中核メンバーとして、映画にも登場します。『スーサイド・スクワッド:悪虐の狂宴』に続き、重版出来です!


ジャスティス・リーグ:誕生(THE NEW 52!)
ジェフ・ジョーンズ[作] ジム・リー[画]
映画BvS公開の前にも重版しましたが、公開後にも増刷が決定。ニュー52シリーズの「ジャスティス・リーグ」誌第1巻ですので、入門書としても大変読みやすい作品です。スーパーマン、バットマン、ワンダーウーマン、グリーンランタン、フラッシュ、アクアマン、サイボーグが登場!


DCキャラクターズ:オリジン(THE NEW 52!)
グレッグ・パック他[作] リー・ウィークス他[画]
スーパーマン、バットマン、ワンダーウーマン、ハーレイ・クイン、グリーンランタン、サイボーグ、フラッシュ、アクアマン、グリーンアロー、スーパーガール、コンスタンティンといった、日本国内で人気の高いキャラクターの誕生譚(オリジン)を厳選し、日本オリジナル版として発売した意欲作です。 


ウォッチメン
アラン・ムーア[作] デイブ・ギボンズ[画]
SF文学の最高峰ヒューゴー賞を受賞し、タイム誌の長編小説ベスト100にも選ばれた、グラフィック・ノベルの最高傑作も重版がかかりました。2009年に公開した映画『ウォッチメン』の原作コミックですので、ご存知の方も多いのでは?


●マーベル・コミックス
スパイダーマン:ブルー
ジェフ・ローブ[作] ティム・セイル[画]
スパイダーマンの半世紀以上におよぶ歴史の中でも、もっとも世に知られる1960年代の名シーンの数々を、現代コミック界最高のコンビの手によって鮮やかに蘇らせた秀作。今後も『デアデビル:イエロー』『キャプテン・アメリカ:ホワイト』とカラーシリーズの刊行を予定しています。


ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:プレリュード
ダン・アブネット&アンディ・ラニング、ブライアン・マイケル・ベンディス他[作]
ウェリントン・アルベス、マイケル・エイボン・オーミング他[画]
映画公開により一気に知名度が上がりましたが、今まで日本ではほとんど語られてこなかったヒーローチームの過去と未来を解き明かしたコミックです。映画を観た人にも観ていない人にも充分楽しめる作品だと思います。


デッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウス
ヴィクター・ギシュラー[作] ボン・ダゾ他[画]
デッドプール単独誌初邦訳作品で、現在でも広く読まれている作品の一つです。本書内にある日本語版の解説書がとても丁寧に書かれているので、このコミックと解説書さえ読めばデッドプールのキャラクターが掴めるはずです。6月の映画公開前にぜひご一読ください。



デッドプール:スーサイド・キングス
マイク・ベンソン、アダム・グラス[作] カルロ・バルベリー、ショーン・クリスタル[画]
デッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウス』の直前に刊行された読み切り作品ですが、物語の繋がりはないので単体で楽しめる作品です。マーベル・コミックスの人気キャラクター、スパイダーマンやデアデビル、パニッシャーもゲスト出演しているところも本書の魅力ではないでしょうか。



デッドプール:モンキー・ビジネス
ダニエル・ウェイ[作] カルロ・バルベリー他[画]
数あるデッドプール作品の中でも、かねてよりファンから日本版発売の要望が高かったウワサの人気作がついに重版出来です。スパイダーマンとの絡みも楽しいのですが、個人的には後半に収録されている“殺人猿”ヒット・モンキーのオリジンがいいですね。


デッドプールの兵法入門
ピーター・デイビッド[作] スコット・コブリッシュ[画]
ひょんなことからタイムスリップしたデッドプールは、古代中国の兵法書『孫子』のテキストを盗み出し、ベストセラー作家になって大もうけしようと企むのだが……そんな奇想天外な物語ですが、デッドプール初心者には読みやすい作品だと思いますので、ぜひ!


デッドプール Vol.4:デッドプール VS. シールド
ジェリー・ダガン、ブライアン・ポゼーン[作] スコット・コブリッシュ他[画]
マーベル・ナウ!シリーズのデッドプール最新刊も増刷決定です。第1巻からのSHIELD捜査官ゴーマンとの因縁の対決に終止符を打ち、次巻よりまた新たな展開が始まります。ぜひ第1巻から読んでみてください!

読者の皆様のおかげで、いくつかの作品を重版することができました。まさにいま話題の“重版出来!”ですね。漫画原作のドラマ『重版出来!』(TBS系)がこの4月から放送されてから、この言葉を「じゅうはんでき」ではなく、「じゅうはんしゅったい」とちゃんと読む人が増えるんでしょうね。私は慣習で「でき」ってよく言っていますけど……。さて、今回の重版は、ドラマのように「大増刷!」というわけではなく、補充に近い重版のものもありますので、ご興味のある作品があれば、この機会にお早めにお買い求めください。今後とも小社刊行物をご愛読いただければ幸いです。


ここまで普通にブログを書いてきましたが、皆様にお伝えするのを忘れていたことがありました。筆者である私は、先月末のトークイベントと先週の担当記事を無事に終えて勇退された山口侘助に代わり、今後「アメコミ魂」の執筆を担当します乙間(オトマ)と申します。また、本ブログの執筆は、私以外にも編集部員が担当することもあるようですが、何はともあれ、今後ともよろしくお願い申し上げます。

次週は、愛読者はがきを返信していただいた読者様のご意見を紹介します。

ご期待ください!

では、また来週火曜日の正午に。

(文責:乙間萌生)


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