2016年7月12日火曜日

世界最高にして最凶の傭兵『デスストローク』見参!
発売前から待望の声、続出!!


読者の皆様、こんにちは! 「アメコミ魂」ライターの乙間です。

さて、明日はデップーさんの結婚式と新婚旅行を描いた『デッドプール Vol.5:ウェディング・オブ・デッドプール』の発売日です。しかも“デップーうちわ”ももらえるかもしれないので、これまた楽しみですよね。詳しくは前回の記事で紹介しています。気になる方はぜひご一読ください。

ちなみに、デッドプールの職業といえば“傭兵”。彼の本名は“ウェイド・ウィルソン”。そして、再生可能な回復能力があるのが特徴の一つです。

そして、 本日ご紹介する7月20日頃発売の『デスストローク』の職業は“傭兵/暗殺者”。さらに彼の本名は“スレイド・ウィルソン”。そして、デスストロークにもまた超人的な回復能力があるのです。

なんとなく、デッドプールとの共通点を感じてしまいますが、デスストロークは、己に厳しく、軽口を叩かず、仕事の依頼に忠実で、冷酷なキャラクターです。一方で、数少ない仲間や家族に対する愛情を持っている側面もあります(もちろん作品や時代によって異なると思いますが)。

デスストロークが誕生したのは1980年。ちなみにデッドプールが誕生したのは1991年ですので、DCコミックスとマーベル・コミックスの違いはあれど、デスストロークはデッドプールよりも11年も先輩なんですね!

本書『デスストローク』で日本での単独誌デビューを飾るデスストロークですが、本書の紹介の前にデスストロークについて、簡単にご紹介しておきましょう。
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デスストローク
初登場:『ニュー・ティーン・タイタンズ』#2 (1980年)
本名:スレイド・ウィルソン
職業:傭兵、暗殺者
身長:193センチ(ニュー52以前の資料による)
体重:102キロ(ニュー52以前の資料による)
宿敵:ティーン・タイタンズ
能力:棒術、剣術に長け、あらゆる武器にも精通し、超人的な敏捷性と体力、回復能力をもつ。脳の90パーセントを活用でき、高い知力を有する。

デスストロークのオリジンに関しては、ニュー52等でも改変されているので、細かいところは割愛しますが、大まかなところは以下のようです。優秀な軍人だったスレイド・ウィルソンは、スーパー・ソルジャーに改造され、スレイドは超人的な体力を手に入れます。その後、傭兵デスストロークとなります。一方で、妻子のいるスレイドの結婚生活は破綻します。争いのなかで右目を失ってしまうのですが、90パーセント活用できる脳によって失った右目をカバーしているので、支障なく戦えるのです。

ちなみに、脳の使用領域90%に関しては、常人は脳の機能の数%~10%しか使用していないという俗説からきているかと思いますが、人間は脳の10%しか使用しておらず、そのまま一生を終えるということではなく、一度に脳全体を使用することはできないということだそうです。ですので、デスストロークはおそらく一度に脳の機能をほぼフル稼働させることができるということなんでしょうね。

アニメ『ティーン・タイタンズ』での敵役スレイドやフィギュアなどでデスストロークを知った人は多いかと思いますが、近年、日本においてもデスストロークは認知度を上げているキャラクターの一つだと思います。日本では2009年より発売されているゲーム『バットマン:アーカム』シリーズ(下記は『バットマン:アーカム・ビギンズ』のトレーラー)に登場したり、2013年にDVDが発売された海外ドラマ『ARROW / アロー』に登場したりしているので、それらをきっかけに知った人も多いでしょう。


さて、トニー・S・ダニエルのアートが際立つ本書『デスストローク』は、ニュー52の後の新シリーズで、2014年12月~2015年5月にかけて刊行された「デスストローク」#1~#6を収録した作品です。設定などはニュー52でも多少改変され、このシリーズでも多少改変されているので、以前までの歴史を知らなくとも充分読めると思います。あえて必要な予備知識を挙げるとすれば、先に記した大まかな設定と「スレイドには娘と息子がいたものの、義理を欠いていた」ということぐらいでしょうか。

では、本書の内容を少しだけ紹介いたします。600件以上の暗殺に関与したといわれ、世界最高の傭兵と謳われるほどのキャリアを積んだ白髪のスレイドは、仲介人ティグスからある仕事を引き受けました。その依頼の中にはポッサムという男の暗殺も含まれており、ロシアに向かいます。スレイドは、ロシアの情報屋アンジェリカを頼り、ターゲットを次々と暗殺していくのですが……。

下記の写真にあるように、冒頭でのスレイドは白髪の壮年男性です。
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ポッサムの罠にかかり、瀕死の状態となったスレイドは、イーチンという盲目の老人を頼って彼のもとにたどり着いたところで息絶えるのですが……イーチンの手により再び息を吹き返します。しかも若返った状態で……。さらに、黒髪となり、失った右目も見えるようになっています。これは何かの策略なのか、詳しくは本書をお読みください!
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ハーレイ・クインとバットマンとの共演もDCコミックスファンにとっては嬉しいかぎりです。スレイドは、重大な目的のためにゴッサム・シティへと向かいます。その目的の手がかりを得るためにハーレイ・クインの助力を求めるのですが、そこにバットマンが登場し、彼と戦う羽目になるのです。トニー・S・ダニエルの描くハーレイ・クインも最高にかわいいのですが、そのアートにマッチした翻訳もテンポがよく、ハーレイの雰囲気にとてもよく合っているので、ご期待ください。
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デスストロークを初めて読む人にとっても飽きさせない展開でとても楽しめると思いますので、来週水曜日はぜひ書店さんに足を運んでいただければと思います!


7月20日は、『スター・トレック/グリーン・ランタン』『X-MEN:シーズンワン』も同時発売ですので、こちらもよろしくお願いします。本書については、来週のアメコミ魂で紹介します。

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最後に、ここ1ヶ月以内に更新した記事のリンクを貼っておきます。どれも面白い作品ですのでぜひご一読ください。特にこれからは、映画『スーサイド・スクワッド』の公開も迫っているので、ハーレイ・クインは大注目ですよ!

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では、また来週火曜日の正午に。

(文責:乙間萌生)


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