「アメコミ魂」読者のみなさん、こんにちは!
いよいよ、今月27日(金)には映画『ドクター・ストレンジ』が公開となります!
本作は日本公開に先駆け、昨年11月4日(金)に全米では公開され初登場1位を獲得し公開3日間の興行収入は約8,500万ドル(約88億4千万円!)の大ヒットスタートを記録しております。
先週のアメコミ魂でも記述がありましたが、主演は人気俳優のベネディクト・カンバーバッチ。魔術師という特殊な設定をどう演じるのか、今から楽しみです。
また、時間と空間の概念を超えた神秘の映像世界も本作の魅力として注目ですね。予告編でも出てきますが、現実世界の高層ビル群がねじ曲がったりする特殊効果には驚かされました。
これは絶対IMAX 3Dで観てみたいですね。私のIMAX 3Dデビュー作品になりそうです。
さて、今回ご紹介するタイトルですがそんな期待度大の映画『ドクター・ストレンジ』の前日譚を収録した『ドクター・ストレンジ:プレリュード』です。
この「プレリュード」シリーズは、マーベル・スタジオズ映画公開時に発売されるコミックで映画の前日譚をメインに、そのほかの関連作品で構成されているのが特徴です。
本書は、前日譚となるストーリー3作品のほか新旧のコミック5作品が掲載されています。
それでは、それぞれの収録作品を簡単にご紹介します。
『ドクター・ストレンジ:プレリュード』#1-2
タイトルにあるプレリュードが示すとおり、映画の前日譚を描く2話になります。
どちらも、ドクター・ストレンジが魔法の修行に入る前の物語でありエンシェント・ワンやモルドといったキャラクターたちが登場します。
面白いのは、映画が原作にある程度基づいているものの、登場人物の設定はかなり大きくアレンジされているところでしょうか。
『ドクター・ストレンジ:プレリュード インフィニティ・コミック』#1
デジタルコミック用にリリースされたコミックで、映画の直前までを描いている内容になります。
映画では悪役として登場するカエシリウスが、なにを理由にエンシェント・ワンの教えを背くことになるのかが描かれています。
最終ページがそのまま映画の冒頭シーンにつながるという、まさに映画鑑賞前には必読のエピソードです!
『ドクター・ストレンジ:ジ・オース』#1
2006年~2007年にかけて刊行された読み切りコミックの第1話となっています。
ドクター・ストレンジが自動車事故で、その輝けるキャリアも技術も失った外科医であることを再認識させるような要素も多く、スコット・デリクソン監督は映画制作にあたって、得に影響を受けた原作コミックとして本作品をあげているそうです。
冒頭にアイアンフィストや現スパイダーガールの姿も!
『ドクター・ストレンジ:(2015)』#1
2015年にスタートした、ドクター・ストレンジの単独シリーズ第1話です。
現代風にアレンジされたのか旧作品に比べて、時々冗談を交えるなどユーモア溢れるストレンジの描き方は、より人間味溢れる部分が強調され、親しみやすい設定となっています。
ストーリー中盤、バーで仲間たちと集まる場面ではそのメンバーがみな魔術師というのもクスッとなるポイント! そのメンツが誰なのか、ぜひ本書で確認してみてください!
『ストレンジ・テイルズ』#110
こちらは1963年発売のドクター・ストレンジ初登場のイシューとなります。
昨年末に開催された東京コミコンでのゲストとしても記憶に新しい、スタン・リーがライターを務め、アーティストはスティーブ・ディッコというコンビで刊行されました。
このような今では貴重なコミックを読めるのも、プレリュードシリーズの楽しみといえるでしょう。
『ストレンジ・テイルズ)』#115
初登場コミックと同じ年である、1963年に発表されたドクター・ストレンジの誕生秘話が描かれた号です。
ストレンジの過去であったり、なぜ魔術師になったのかが明らかになっています。
『マーベル・プレミア』#14
1974年発売のドクター・ストレンジ代表作にあたるもので、魔術師シスネグとの時空を超えた大規模な物語が展開されます。
シスネグ……実に奇妙なネーミングですよね。その秘密は物語に隠されています!
以上、ざっとイントロ部分のみをお伝えしてきましたが歴史あるヒーロー、ドクター・ストレンジの時代における変化や映画とコミックにおける設定の違いなどその魅力を存分に楽しめる内容となっています。
一冊のなかにストレンジの魅力が凝縮されている本書は、今月の25日頃発売となりますので、映画を観る前に手に取っていただき、鑑賞後も復習に活用いただければと思います。
最後にこのプレリュードシリーズですが、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:プレリュード』『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン:プレリュード』『アントマン:プレリュード』『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ:プレリュード』の4タイトルも好評発売中です。
これらの既刊もあわせて読んでいただければ、より一層各映画の世界とそこから派生するコミックの世界、両方を楽しめるはずです!
それではまた次回に。
(文責:渡辺直経)
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