2018年9月25日火曜日

ShoPro Books新刊ラインアップ発表[DC編](2018年11月~2019年1月)

アメコミ魂をご覧の皆様、こんにちは!

本日は、2018年11月から2019年1月に刊行を予定しているShoPro BooksのDCコミックス邦訳タイトルを発表いたします!

本記事の最後に、ワーナー様から特別にご提供いただいた素敵なプレゼント情報もございます。ぜひ最後までお読みください。


新刊ラインアップ発表[DC編]


バットマン・メタル:プレリュード(仮)


『バットマン・メタル:プレリュード(仮)』
スコット・スナイダー、ジェームズ・タイノンIV[作]
ジム・リー、アンディ・キューバート、ジョン・ロミータ・ジュニア[画]
●2018年11月22日頃発売予定●

DC超大作イベント『ダークナイツ・メタル』序章!
スナイダー、リー、ロミータ・ジュニア、キューバート――DC最高峰の作家陣が『メタル』の世界にいざなう

何年にもわたって、バットマンは希少な金属――神々の武器を形づくり、死者をよみがえらせる物質を調査していた。どんな親しい仲間にも知らせずに……。
壮大な物語の幕がついに上がる!
グリーンランタン、ジョーカー、ワンダーウーマンをはじめ何世代にもわたるDCユニバースのヒーローやヴィランたちが、バットマンの発見した謎を知ることになる。それは、マルチバース(多元宇宙)の存在そのものを危険にさらす謎だった! 『メタル』の源となった過去の関連エピソードも同時収録。


バットマン:ノエル[新装版](仮)


『バットマン:ノエル[新装版](仮)』
リー・ベルメホ[作・画]
●2018年12月6日頃発売予定●

慨嘆・・・混迷・・・苦悩・・・
彷徨える闇の騎士の『クリスマス・キャロル』、新装版として復刊!

クリスマス・イブの夜――。
最大の宿敵を追い求め、闇の騎士は凍てついたゴッサムシティを駆け抜ける。
だが、奇妙な出来事が次々と起こり、ついには彼の魂そのものが存亡の危機に晒されていく・・・・・・。
異能の絵師リー・ベルメホが魅せる極致!


ジョーカー[新装版](仮)


『ジョーカー[新装版](仮)』
ブライアン・アザレロ[作]
リー・ベルメホ[画]
●2018年12月6日頃発売予定●

破壊...混沌...狂気...
史上最凶のジョーカー、降臨。ついにアーカム・アサイラムを出所したジョーカー。ゴッサムシティに戦慄が走る時、狂気と混沌に満ちた復讐劇が幕を開ける......。

「あのジョーカーがアーカム・アサイラムから釈放される」。衝撃的なニュースがゴッサムシティの街を駆け巡った。かつてはゴッサムシティの闇社会の帝王として君臨していたジョーカーだったが、彼が不在の間に、他のマフィアたちはジョーカーの縄張りを山分けし、我がもの顔で支配していた。ジョーカーに憧れ、彼の下で働きはじめた青二才のチンピラ、ジョニー・フロストは、やがて縄張りを取り戻すべく、残忍なやり方で次々とマフィアたちを始末していくジョーカーの狂気と混沌を目の当たりにする……。


バットマン・メタル(仮)


『バットマン・メタル(仮)』
スコット・スナイダー[作]
グレッグ・カプロ[画]
●2018年12月20日頃発売予定●

ニュー52版『バットマン』をヒットさせたスコット・スナイダーとグレッグ・カプロによるDC史上最大規模、驚天動地のイベントが始まる!

地球の歴史に隠然と存在する、強力で希少な金属。驚異的な能力を秘め、命すらもたらすその金属は化学の周期表には収まらない。なぜなら、この世界の物質ではないから。
我々の世界とダーク・マルチバースと呼ばれる悪夢の世界を結びつけるために、その金属が使われようとしていた。しかも、異なる世界の懸け橋となりうる魂の持ち主は――ブルース・ウェイン! 果たしてバットマンは、闇の世界から帰還できるのか? 彼の友人たちは7人の堕落したダークナイト――ナイトメア・バットメンの支配する戦慄の世界を生き延びられるのか?


バットマン・キャラクター事典


『バットマン・キャラクター事典』
マシュー・K・マニング[著]
●2018年12月20日頃発売予定●

最新のコミックアートとともにバットマンやゴッサムシティに関する、200人を越えるキャラクターを収録!
バットマン、スーパーマン、ワンダーウーマンをはじめとしたスーパーヒーローに加え、アルフレッドなどの協力者やジョーカーやペンギンといった個性的なヴィランについても詳しく解説。

強い者、奇妙な者、いかれた者……長い歴史に彩られた“バットマンの世界”に登場する数々のキャラクターがここに集結!
魅力的なキャラクターそれぞれのオリジン、武器、得意技、能力などの解説を、DCコミックスを代表するアーティストによる迫力あるアートを全ページに配しながら掲載!


バットマン・メタル:ライジング(仮)


『バットマン・メタル:ライジング(仮)』
ピーター・J・トマシ、ジョシュア・ウィリアムソン、ジェームズ・タイノンIV[作]
フランシス・マナプル、イーサン・ヴァン・スカイバー[画]
●2019年1月24日頃発売予定●

バットマン・フー・ラフズ、デバステイター、マーシレス、レッドデス、マーダーマシン、ドーンブレイカー、そしてドラウンド。7人のナイトメア・バットマンが闇の世界から暗黒神バルバトスによって召喚され、世界最強のヒーロー達を恐怖に陥れた! マルチバースを超えてこの世界のすべての生命を脅かすダークナイツを、ジャスティス・リーグですら止めることができないのか!?

バットマンの7つの恐怖を反映した歪んだ鏡像である7人のダークナイトについて語った読み切り短編集と「ダークナイト・ライジング」本編1章を収録。


バットマン:ジョーカーズ・ラストラフ(仮)


『バットマン:ジョーカーズ・ラストラフ(仮)』
チャック・ディクソン、スコット・ビーティ[作]
マルコス・マーティン他[画]
●2019年1月24日頃発売予定●

凶悪犯罪者用刑務所でジョーカーは、自身の脳に悪性腫瘍が見つかり死を免れないことを知った。しかし、犯罪界の道化王子はそんな悲運に屈するタマではない! ジョーカーはこの機会に最高のラスト・ショーを披露することにした。そう、彼をソシオパスへと変貌させた毒薬を使って無数のヴィラン達を“ジョーカー化”し、阿鼻叫喚の暴動を引き起こしたのだ!


・・・・・・以上、7タイトルになります。いかがでしたか?
皆様が希望していたタイトルは入っていましたか? もし入っていなかったとしても、まだまだ企画中のタイトルもありますので、今後の発表にご期待ください。


ワーナー様ご提供「コミコンバッグ」プレゼント!


今回の新刊ラインナップ発表に合わせて、ワーナー様から特別にプレゼントをご提供していただきました! 昨年の東京コミコン会場で配布されて話題を呼んだコミコンバッグです。

▲コミコンバッグは全4種。どれが当たるかはお楽しみに。


▲各バッグにはかわいいバッジが付いてます。


▲身長175cm男性が背負ってこの大きさ!大容量です。


希望者は、shoprobooks@gmail.com宛に、件名「コミコンバッグ応募」、本文に応募者の「郵便番号・住所・お名前・電話番号」を明記してメールをお送りください。




抽選で10名様にプレゼントします。
※応募期間:9月30日(日)まで。
※当選は商品の発送をもって代えさせていただきます。10月中にお送りします。

・・・・・・以上、今週のアメコミ魂はこの辺りにさせていただきます。

来週は、2018年11月~2019年1月マーベル&スター・ウォーズ新刊ラインナップを発表します!

こちらもぜひご期待ください。
それでは来週火曜日の正午にまたお会いしましょう!

(文責:小出)

▼お気に入りの記事やタイトルがございましたら、皆様のSNS等でぜひご紹介してください。ただし、画像の無断転載はご遠慮ください。

▼ご意見・ご感想・ご指摘・邦訳希望・翻訳者希望・持ち込み企画などは、下記のメールアドレスにお送りください。
shoprobooks@gmail.com

2018年9月18日火曜日

ミーハー心をくすぐる『インビンシブル・アイアンマン:ウォーマシン』

アメコミ魂をご覧の皆さま、こんにちは!

「アメコミ映画は好きだけど、コミックスは分かりづらくてなんだか苦手…」

…本日ご紹介するコミックスは、そんな方にこそ読んでほしい、ド派手で面白く、ミーハー心をくすぐるとってもキャッチーな一冊です!

特に日本人にはものすごく楽しめる内容になっていると思います。

本日はそんな魅力がギュッと詰まった『インビンシブル・アイアンマン:ウォーマシン』をご紹介します。ぜひ最後までお付き合いください。

ブライアン・マイケル・ベンディス[作]
マイク・デオダート・ジュニア[画]
定価:本体2,100円+税
●2018年09月20日頃発売●


ミーハー心をくすぐる作家


作家は、マーベル・コミックスの重鎮ブライアン・マイケル・ベンディスです。

アメリカで最も権威ある漫画賞である「アイズナー賞」を5度も受賞、現在のMCU興隆の礎ともいうべき「アルティメット・マーベル」レーベルを立ち上げた中心人物の一人です。
2000年代半ば以降はアベンジャーズ系列誌を担当し、マーベル・ユニバースの主流を牽引してきた作家といっても過言ではありません。

彼の作品の特徴は、何と言ってもキャラクターが喋りまくることです。
本作でもキャラクターのセリフのフキダシが、ページ狭しと小気味よく連射されます。
ぜひマイケル・ベンディス節をご堪能ください。

▲一枚絵を短冊風にパネルで分割するのもマイケル・ベンディス風


ミーハー心をくすぐる舞台


そして、そんな大作家であるマイケル・ベンディスが本作の主要舞台に選んだのが日本です。

大阪、東京、横浜、また大阪、熊本と、作品通じて日本が登場するので、日本人にとっては、それだけでも大変楽しめる内容になってます。

「世界でも有数の人口密度の都市で、鎧姿の男一人を探しまわるなんてね。」

…と言って、東京の上空をスウィングする"親愛なる隣人"スパイダーマン、熊本中央警察署に現れるウォーマシン、大阪上空に浮かぶ巨大なヘリキャリアと勢揃いしたアベンジャーズなど、日本人が見たら胸熱なシーンがいくつもあります。

(※とはいえ、大阪で車を持ち上げたウォーマシンが一瞬で東京に移動したり、大阪にあるバイオハック忍者のアジトの背景がどう見ても新宿だったりと、ツッコミどころもありますが、そこはご愛敬ということで^^)

先ほど、スパイダーマン、ウォーマシン、アベンジャーズについて軽く言及しました。
そう、本誌はアイアンマン単独誌であるにも関わらず、綺羅星の如く魅力的なマーベルキャラがたくさん出てきて、読者のミーハー心をくすぐるんです!

以下少々ネタバレを含みますが、本書に登場するキャラクターをご紹介していきます。
(中には、「誰それ?」というキャラクターもいらっしゃるかもしれません。そういう方には、本ブログで予習していただいてからコミックスを手に取っていただけたら、より楽しめると思います。)


ミーハー心をくすぐるキャラクターの数々


まずはアベンジャーズです。

▲オールニュー・オールディファレント版アベンジャーズ

・・・といっても、映画マーベル・シネマティック・ユニバースに出てくるアベンジャーズとは大分メンバー構成が異なります。

コミックス史では2015年に、アース616とアース1610という二つの異世界が融合した「シークレット・ウォーズ」によってユニバースの再構築が行われ、続いて始まった「オールニュー・オールディファンレト」シリーズで、アベンジャーズも大幅なメンバー再編成が行われました。

以下本誌に登場する主要メンバーをご紹介します。

ノバ

本名サム・アレクサンダー。銀河警察機構ノバ・コァの一員。ガーディアンズ・オブ・キャラクシーのガモーラとロケット・ラクーンから、かつてノバ・コァの一員であった父親のヘルメットを渡され、ノバになりました。

スパイダーマン

本名マイルズ・モラレス。別次元「アルティメット・ユニバース」(アース1610)からやってきた"もう一人の"スパイダーマン。
※アルティメット・ユニバースとスパイダーマンについては、こちらのブログで詳しくまとめています。

ソー

本名ジェーン・フォスター。ハンマーを持てなくなった従来のソー(ソー・オーディン)の後継者。
※小社ヒット作『スパイダーマン/デッドプール:ブロマンス』にもゲスト出演しています。

キャプテン・アメリカ

本名サム・ウィルソン。元ファルコン。本書の時点でスティーブ・ロジャースは超人血清の効果が消え急速に老化が進んだため、キャプテン・アメリカの座をサム・ウィルソンに引き継ぎました。

ビジョン

かつてウルトロンによって作られた人造人間で、スカーレットウィッチの元夫。新生『アベンジャーズ』#0では、自身の完璧な記憶力と人間の感情の衝突によって生じるフラッシュバックに苦しむビジョンが、感情を除去するシーンからシリーズが始まりました。

ミズ・マーベル

本名カマラ・カーン。「ミズ・マーベル」を名乗った4人目の女性。テリジェンの雲によってインヒューマンズの一員となり、体を自在に変化できる能力を手に入れました。

・・・アベンジャーズ以外にも気になるキャラクターが続々登場します。

アイアンハート

ネタバレになりますが、本書の後「将来犯すことになっている罪で人を裁くことができるか?」という問題をめぐってヒーロー同士が争う「シビル・ウォーⅡ」イベントが勃発します。

そして事件収束後、トニー・スタークはアイアンマンを引退し、その後を継ぐのがアイアンハートことリリ・ウィリアムズという15歳の天才少女です。
(前巻『インビンシブル・アイアンマン:リブート』冒頭で、その存在がトニー・スタークの台詞の中で語られていました。)

本書では、リリがいかにしてアイアンハートになるか、そのオリジンの一端が語られます。

特にリリが友人とヒーロー名を相談するシーンが大変微笑ましいです。

▸リリ:「アイアンマンがもし女の子だったらどんな名前かな?」
▹友人:「アイアンレディ」
▸リリ:「だめ」
▹友人:「アイアンウーマン」
▸リリ:「月並みって感じ」
▹友人:「アイアンメイデン」
▸リリ:「うげ」「それでもアベンジャーズのファンなの?」
▹友人:「わたしが好きなのはディフェンダーズよ」

アイアンハートの活躍は、小社既刊『スペクタキュラー・スパイダーマン:イントゥ・ザ・トワイライト』にも出てきますので、よろしければぜひご覧ください。

ゴースト

大ヒット上映中の『アントマン&ワスプ』に、すべてをすり抜ける神出鬼没の謎の美女「ゴースト」が登場します。

本書でも、性別は男ですが、トニー・スタークの研究室の壁をすり抜けて侵入する同名ヴィランが登場します。

ユキオ

映画『デッドプール2』(2018年)でキュートな天然キャラが人気を博したユキオの(おそらく)元ネタとなった同名女性が登場します。

コミックス版のユキオは『ウルヴァリン』#2(2010年)でウルヴァリンに襲われたことが原因で、現在は車椅子に頼って生活しています。

トモエ

バイオハック忍者軍団を操る黒幕として、本書が初登場となる人物です。
その名のとおり日本人で、前述のカマラ・カーン同様、テリジェンの雲によって特殊能力を獲得しました。

その能力は稼働している機械を操る力で、この能力を使って、ウォーマシンやアイアンマンのアーマーを奪取し、逆に自らのアーマーにしてしまいました。

※「テリジェンの雲」について、知らない方は「何じゃらほい?」という感じだと思います。
簡単ですがこちらのブログで説明してますので、ご確認ください。


ミーハー心をくすぐるマシーンの数々


ところで本書邦題サブタイトルは「ウォーマシン」です。

「ウォーマシン」といえば、トニー・スタークが開発したアーマーで戦うジェームズ・ローズ(愛称ローディ)ですが、実は原書サブタイトルは「WAR MACHINES」と複数形になっています。

つまり本書はローディだけでなく、自らアーマーを開発したリリ・ウィリアムズ、他人の機械を自らのアーマーにして戦うトモエも、注目キャラクターとしてスポットを当てているのだと思います。

▲15歳のリリが開発したアーマー

本書の作画を担当したマイク・デオダード・ジュニアは、リアリティのある細かい陰影の描写が特徴の作家で、精緻なアーマーが多数登場する本書にうってつけのアーティストといえます。

読者の皆様には、マシーンや背景の細かい描写も注目して本書を楽しんでいただければ幸いです。

以上、今週のアメコミ魂はこの辺りにさせていただきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。

来週と再来週のアメコミ魂では、ShoPro Booksの11月~1月新刊ラインナップ(予定)を、DC編とマーベル&スター・ウォーズ編の2回に分けて発表します。
お得なプレゼントもご用意する予定です。火曜日正午の更新をぜひお楽しみに!

(文責:小出)

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shoprobooks@gmail.com

2018年9月11日火曜日

『バットマン/フラッシュ:ザ・ボタン』――DCユニバースの転換点をウォッチせよ!

アメコミ魂をご覧の皆様こんにちは!
本日ご紹介する書籍は9月20日ごろ発売の『バットマン/フラッシュ:ザ・ボタン』です。

ジョシュア・ウィリアムソン、トム・キング[作]
ジェイソン・ファボック、ハワード・ポーター[画]
定価:本体2,100円+税
●2018年09月20日頃発売●

本書籍の注目ポイントはズバリ、80年に及ぶDCコミックスの歴史を改編した2011年「フラッシュポイント」からの、「ニュー52」~「DCリバース」と続く大きな流れの転換点となる作品である点です。

そこで今回のアメコミ魂では、フラッシュポイントから本書に至るDCユニバースの流れを私なりに整理してみたいと思います。

事の発端はフラッシュ(二代目フラッシュ/バリー・アレン)でした。


フラッシュポイント事件とニュー52シリーズのスタート


バリーの母親を殺した真犯人が、フラッシュの宿敵であるリバース・フラッシュ(イオバード・ソーン)だと知ったバリーは、スピードフォースで過去に遡りソーンから母親を救いました。

しかしこの禁断の歴史改変行為によりバタフライ効果(*)が生じ、1935年以来脈々と続いてきたDCユニバースの世界が大きく改変されてしまったのです!

*ブラジルで一匹の蝶が羽ばたけば、連鎖反応によってテキサスで竜巻が起きるかもしれないという理論的事象。

そして改変されたDCユニバースにおいては、バリーの母親が健在で、ゴッサムシティの路地裏で強盗に殺されたのはブルース・ウェインで、ブルースの父親トーマス・ウェインがバットマンになり、さらにヨーロッパ全土を災禍に巻き込むアクアマンVSワンダーウーマンの大戦争が起こっていました!(ややこしい・・・)

なんとか歴史改変を元に戻そうとするバリーは、バリーの話を聞いて息子ブルースが生きる本来の世界に希望を見いだしたトーマス・ウェインの力を借りて、世界を元に戻すことに成功したかに見えました。

・・・・・・しかし、バリーが戻った世界はそれまでのDCユニバースとは微妙に違っており、三つの世界(ヴァーティゴコミックス、ワイルドストーム、DCコミックス)が融合し、世界にスーパーヒーロー達が誕生したのはわずか5年前、という世界でした。

こうして始まったのがニュー52の世界です。

このニュー52の世界では、それまでのDCユニバースの設定を引き継いでいる部分もあるものの、「スーパーマンの死」や「ノーマンズ・ランド」といった有名な事件は消えてしまいました。

そして、この「フラッシュポイント」と同月(2011年8月)に刊行されたのが、世界にスーパーヒーロー達が誕生した5年前の瞬間を描いた『ジャスティス・リーグ:誕生(THE NEW 52!)』でした。

『ジャスティス・リーグ:誕生(THE NEW 52!)』


新章突入となるDCリバース


世界にスーパーヒーローが誕生してから10年、ニュー52がスタートしてから約5年後の2016年5月に始まった新シリーズが「DCリバース」です。
そしてその嚆矢として刊行されたタイトルが『DCユニバース:リバース』です。

『DCユニバース:リバース』

『DCユニバース:リバース』は、フラッシュポイントのようにそれまでのDC世界を一変させる"リランチ"ではなく、ニュー52の世界を前提とした"新章突入"でした。
ですので基本的には、DCリバースの世界において、ニュー52で描かれた事件はすべて"起こった出来事"として理解してよいでしょう。

この『DCユニバース:リバース』において、大いなる謎とともに登場するのが、三代目フラッシュであるウォリー・ウェストです。

ウォリー・ウェストはニュー52シリーズでは全く登場しなかったことから、DCユニバースに"いないもの"と思われていましたが、そうではなく、フラッシュポイント事件を契機に時間軸の外側に弾き飛ばされていたのでした。

そしてウォリーは、歴史改変を引き起こした真の原因はフラッシュポイント以外にあることをバリーに告げます。

バリー:「犯人はソーンか?」
ウォリー:「いや、ダークサイドやリバース・フラッシュよりもっと強い存在だ」「会ったことのない未知の存在だ」
ウォリー:「今も僕らをウォッチ(監視)している」

そうです、フラッシュポイントの裏でDCユニバースを10年にわたりウォッチ(監視)し、操る存在がいたのです!
それは一体誰なのでしょうか?

『DCユニバース:リバース』のストーリーは最後、バットケイブの岩に埋まった黄色いスマイルマークのボタンをバットマンが見つけるところで終わりました。


ウォッチメンとの関わりは?


『DCユニバース:リバース』の注目すべき点は、新シリーズのオープニングタイトルというだけではありません。
その巻末資料で語られたように、物語の随所に『ウォッチメン』との関わりを仄めかす描写が存在する点です。

『ウォッチメン』

1986~1987年にDCコミックスから発表されたアラン・ムーア脚本の『ウォッチメン』は、SF文学の最高峰ヒューゴー賞をコミックとして史上初めて受賞し、今でもアメコミ最高傑作との称号をほしいままにする作品です。
日本においても人気が高く、おそらく日本で最も販売部数の多いアメコミだと思われます。

しかし、DCコミックスにとってこれだけ重要な作品にも関わらず、その内容はというと他のDCキャラクター達(バットマンやスーパーマン、ワンダーウーマン、フラッシュ、ジャスティス・リーグなど)は一切登場せず、その後のDCの他の作品においても正式に語られることのない孤高の作品となっています。

そのため、作品やキャラクターがクロスオーバーすることの多いアメコミ(DC、マーベル問わず)において、ウォッチメンはDCユニバースに属さない別次元の作品と思われてきました。

ところが、『DCユニバース:リバース』において、おそらく初めてウォッチメンが、スーパーマンやバットマンと同じDCユニバースに存在することが仄めかされたのです!

・・・・・・『ウォッチメン』は1985年10月のロールシャッハの日記から物語が始まります。
そして現在のDCユニバースにおいては、この世界に初めてスーパーヒーローが登場したのは2011年の5年前、2006年ということになっています。

果たしてその21年前に、オジマンディアス、ナイトオウル、ドクター・マンハッタンといったウォッチメンに登場したヒーロー達がDCユニバースに存在していたのでしょうか?
もしそうなら、彼らは今どこで何をしているのでしょう?
(ロールシャッハはやはり死んでしまったんでしょうか・・・・・・)

また、ウォッチメンがDCユニバースの一員だとしたら、俄然気になってくるのが『DCユニバース:リバース』にウォッチメンの元ネタとなったキャラクター達(*)が描かれている点です。

*キャプテン・アトム(⇒ドクター・マンハッタン)、サンダーボルト(⇒オジマンディアス)、ブルービートル(⇒ナイトオウル)

果たしてこれららのキャラクターはどうウォッチメンと絡んでくるのでしょうか?

いずれにせよ、ウォッチメンは現実のアメリカ現代史と濃厚に関わりを持つ、非常にリアリティの強い作品でした。
ウォッチメンがDCユニバースに存在するとなると、バットマンやスーパーマンといったスーパーヒーロー達は今後さらに強いリアリティを帯びて描かれていくことでしょう。

今後のDCユニバースの展開が気になるところです。


『バットマン/フラッシュ:ザ・ボタン』の冒頭紹介


物語はバットケイブでバットマンが、血のついた黄色いボタンを調べるシーンから始まります。

このボタンはもちろん、『ウォッチメン』冒頭で死亡したコメディアンが付けていたボタンでしょう。

ボタンからは放射線が発せられていることが判明し、テーブルに置いたサイコ・パイレートの仮面と反応しました。
(※なぜサイコ・パイレートの仮面がバットケイブにあるのかというと、精神を病んだゴッサムガールを治療するために使用したためです。詳しくは『バットマン:アイ・アム・ベイン』をご覧ください。)

その間均等な9コマのレイアウトが多用されますが、ここでも『ウォッチメン』を連想させる描写となっています。

そして、そこに突然現れバットマンを襲うのが、イオバード・ソーンことリバース・フラッシュです。

ソーンはフラッシュポイント事件の際トーマス・ウェインによって殺されましたが、すでに時間の因果律を超越した"生きたタイムパラドックス"になっている彼は、死亡しても別の時間軸から現れ復活することができるようです。

しかし、トーマス・ウェイン版バットマンに一度"殺された"復讐と、謎の黄色いボタンを手に入れるため、現在の時間軸のバットケイブに出現し息子ブルース・ウェインに襲いかかったのです。

均等な9コマのレイアウトの中、延々とソーンに殴られ続け気絶するバットマン。

黄色いボタンを手にしたソーンは一瞬どこかに移動します。しかし次の瞬間、体の左半分が干からび骨が剥き出しになった無残な姿でバットケイブに再び現れ、「神を見た」と言って息絶えます。
そしてソーンの手には黄色いボタンはありません・・・・・・。

果たしてソーンは誰に殺されたのか?
そしてボタンはどこへ消えたのか?

ここから先はぜひ本書を手に取ってご覧ください。DCユニバースの一大転換点となる本書、ぜひお見逃しなく!


注目キャンペーンのご案内!


 キャンペーン1  初回封入特典「レンチキュラーカード」


『バットマン/フラッシュ:ザ・ボタン』初回出荷分に、オリジナル・レンチキュラーカードがもれなく付いてきます。見る角度によってリバース・フラッシュとフラッシュポイント版バットマンの絵柄が切り替わり、かつ飛び出して見える3Dとなってます。(かなり飛び出します!)



確実に手に入れたい方は書店でご予約されることをお勧めします。


 キャンペーン2  BATMAN DAY 2018


今年はShoPro BooksのDCコミックス全100冊が対象!
BATMAN DAYキャンペーンを開催中!

2018年9月15日は、全世界でバットマンを祝うBATMAN DAYです。
小社も微力ながらBATMAN DAYを日本で盛り上げるべく、9月をバットマン強化月間として、対象店舗で小社DCコミックス作品をお買い上げのお客様に、1冊につき1枚オリジナルコースターをプレゼントしています!



対象店舗は小社HPでご確認ください。

※数に限りがございます。万が一品切れの場合にはご了承ください。

今週のアメコミ魂はこの辺りとさせていただきます。最後までお読みいただきありがとうございました。

(文責:小出)

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2018年9月4日火曜日

アントマン関連コミックス紹介【画像アリ】

アメコミ魂をご覧の皆様、こんにちは!
8月31日公開のマーベル・スタジオ最新作『アントマン&ワスプ』、皆様もうご覧になりましたか?

「身長1.5cmの最小ヒーローって斬新!」「おっちょこちょいだけど憎めないスコット・ラング放っておけない!」
本日のアメコミ魂は、そんな映画を見てアントマンが気になった方に、アントマンが登場する邦訳コミックスをご紹介したいと思います。

小社から刊行中の全関連書籍をご紹介しますので、この機会にチェックしていただければ幸いです。


アントマンのコミックス史紹介


コミックス紹介に入る前に、まずは簡単にアントマンのコミックス史を紹介します。
実はアントマンを名乗ったヒーローは歴代で三人います。

初代アントマン=ハンク・ピム🐜


初代アントマンは、生化学者のハンク・ピムです。
コミックス史的な初登場は『Tales to Astonish』#27(1962年)です。
彼は、物体の大きさを変えられる「ピム粒子」を発見し、自分の体で実験し昆虫ほどの大きさに縮小しました。その後間もなく彼はアリとの意思疎通を可能にするサイバネティックス・ヘルメットを開発し、さらに昆虫の攻撃から身を守る保護スーツを着用し、スーパーヒーロー「アントマン」となりました。
初期アベンジャーズ結成メンバーの一人です。


二代目アントマン=スコット・ラング🐜🐜


電気技師で元強盗のスコット・ラングは娘キャシーの命を救うため、ハンク・ピムからコスチュームを盗み出しました。彼の活躍を見て、ハンク・ピムは彼を二代目アントマンとして認めました。
コミックス史的な初登場は『アベンジャーズ』#181(1979年)です。


三代目アントマン=エリック・オグレディ🐜🐜🐜


三代目アントマンになったのは、素行のよくないシールド捜査官エリック・オグレディです。
シールドの空飛ぶ要塞ヘリキャリアで働いていた彼は、ピム博士のアントマンスーツを期せずして入手しました。当初は私利私欲のためにスーツを使っていましたが、後に改心しヒーロー活動を開始しました。
コミックス史的な初登場は『Irredeemable Ant-Man』#1(2006年)です。

続いてアントマン関連コミックスをご紹介していきます。


邦訳アントマン関連コミックス紹介


『アントマン:シーズンワン』


まず一番にお勧めしたいコミックが、アントマン単独作『アントマン:シーズンワン』(2015年刊行)です。


アントマン度:🐜🐜🐜(アリ三つ)

アントマンのオリジン(誕生譚)を描いた本書は、アントマンを本格的に紹介する邦訳コミックスとしては日本初となります。
主人公はハンク・ピムで、彼がいかにして初代アントマンとなったかが読み応えたっぷりに描かれます。
映画を見てアントマンが好きになった方にはぜひ手に取っていただきたい書籍です。


『マーベル・アベンジャーズ事典[増補改訂版]』



アントマン度:🐜(アリ一つ)

コミックスではありませんが、228人のヒーローとヴィランを完全収録した本事典には、アベンジャーズ結成メンバーであるアントマンについても詳しく掲載されてます。
アントマンについてざっくり知りたい方は、まず本書で調べるのがよいでしょう。


・・・・・・続いては、アントマンが登場するコミックスを一気に紹介していきます。


『イヤー・オブ・マーベルズ』



アントマン度:🐜🐜(アリ二つ)

マーベル・ヒーロー達が季節のイベント毎に活躍する本書で、春休みだろうと休みなく働くアントマンは、3月の章で1章まるまる使って登場します。
活躍するのはマイアミで警備会社を経営する二代目アントマンのスコット・ラングです。


『マーベルツムツム:テイクオーバー!』



アントマン度:🐜🐜(アリ二つ)

大人気パズルゲーム「マーベルツムツム」がコミックになって登場する本書では、"アントマン警備保障"を経営するスコット・ラングがツム達の暴走を止めるため活躍します。


『ガーディアンズ:チームアップ 2』


アントマン度:🐜🐜(アリ二つ)

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの面々がマーベル・ユニバースのひとクセもふたクセもあるヒーローとチームアップする本書でも、二代目アントマンのスコット・ラングが登場します。なお、彼がチームアップするのはドラックスです。


『デッドプール:トゥー・スーン?』



アントマン度:🐜(アリ一つ)

マーベル・ヒーロー達が次々と惨殺される連続殺人事件が勃発!事件を解決するためデッドプールとスクイレルガールが奔走する本書でも、二代目アントマンのスコット・ラングが登場します。そして彼も・・・・・・どうなるかは本書を見てのお楽しみ。


『スパイダーマン ホームカミング:プレリュード』



アントマン度:🐜(アリ一つ)

映画『スパイダーマン:ホームカミング』の前日譚となる本書では、映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でのスパイダーマンの活躍が描かれます。映画を見た方はご存じのように、空港のシーンでアントマンはジャイアントマンになってキャプテン・アメリカ側に立って戦います。


『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン:プレリュード』



アントマン度:🐜(アリ一つ)

映画『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』の前日譚コミックスとなる本書。同時収録されたヴィジョンのコミックス初登場回『アベンジャーズ』#57-58(1968年)に、初代アントマンのハンク・ピムがワスプとともに登場します。


・・・・・・ここまでコミックス正史およびマーベル・シネマティック・ユニバースを舞台にしたアントマン関連コミックスをご紹介しました。

最後に、これらとは別のユニーバス(「アルティメット・ユニバース」)でのアントマンを深く掘り下げたコミックスを一冊ご紹介します。ある意味、これまで紹介した書籍以上に"濃い"アントマンを堪能できます。


『アルティメッツ』



アントマン度:🐜🐜🐜(アリ三つ)

映画『アベンジャーズ』の原典にして、コミック界の鬼才マーク・ミラーが別次元のアベンジャーズ「アルティメッツ」の活躍を描いた超大作。嫉妬に狂ったハンク・ピムの暴走が、映画さながらのリアルな心理描写と超絶アートで描かれます。

・・・・・・如何でしたでしょうか。気になるアントマン書籍が一冊でも見つかれば幸いです。
今週のアメコミ魂はこの辺りとさせていただきます。最後までお読みいただきありがとうございました。
来週のアメコミ魂は、DCユニバースの転換点となる『バットマン/フラッシュ:ザ・ボタン』をご紹介します(※お得なキャンペーン情報もあります)。お楽しみに! 

(文責:小出)

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