2017年1月3日火曜日

2017年アメコミ映画特集
今年も映画を観てアメコミも読もう!


アメコミ魂をご覧の皆さま、明けましておめでとうございます!

当ブログでは、2017年も引き続きShoPro Booksの邦訳アメコミの新刊情報を中心に、アメコミやその周辺のポップカルチャー情報をお届けしてまいります!



さて、おめでたい新年一発目の投稿は、2017年に公開されるアメコミ映画の話題で盛り上がっていきたいと思います。


2008年、『アイアンマン』の公開を皮切りに、今や映画のメインジャンルに成長したアメコミ映画。先陣を切ったMCUと、その後を追うDCエクステンデッド・ユニバースが中心となって、今後も多数の注目作の公開が控えています。


では2017年 、どんな映画が公開されるのか、早速いってみましょう!


●マーベル・シネマティック・ユニバース
※以下、MCUと表記します。

1月27日公開『ドクター・ストレンジ




ご存じ、マーベル・ユニバース最強の魔術師が、とうとうシネマティック・ユニバースに進出します。主演はベネディクト・カンバーバッチが務めます。天才探偵シャーロック・ホームズや、超人類カーンなど、これまでどこか常軌を逸したキャラクターを演じ、しかもそのどれもがばっちりハマっていたカンバーバッチ。ドクター・ストレンジという、ちょっと実写化が難しく思われるキャラクターも、彼が演じると聞くと不安が逆に期待になってしまいます。映画『インセプション』や『ダークシティ』を思わせる特殊効果や美術も期待をあおりますね。




5月12日『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス





皆さま、お待ちかねの大人気作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の続編がいよいよ今年公開されます! 70~80年代のヒットナンバーに合わせて、宇宙のならず者たちが銀河の危機を救う痛快作。その続編ではどんな展開が待っているのでしょうか? 予告編では、前作でその身を犠牲にしたグルート(動く木のキャラクター)が、接ぎ木状態で登場します。この通称“ベビー・グルート”は、サンディエゴのコミコンでトレーラーが公開された際、会場に集まった6,000人の観客の心をワシ掴みにしたのだとか。ファンのなかには「マーベル・ユニバースでもっとも可愛いキャラクター」なんてことを言う人もいるみたいです。コミック・ファンだけでなく、広く映画ファンにも受け入れられ、マーベル・スタジオのプロダクション体制のレベルの高さを知らしめた作品なので、ぜひ劇場で体感したいですね。

8月11日『スパイダーマン:ホームカミング




 これまで多くの名作映画を生み出してきたスパイダーマン。リスタートを切る本作でピーター・パーカー役に選ばれたのは新鋭トム・ホランドです。まだあどけなさが残るホランドのフレッシュなスパイダーマン像が楽しみですね。2016年公開の『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』にも登場済みですが、気になるのは、これまでスパイダーマン作品はソニーピクチャーズによって制作されきましたが、本作ではディズニー作品になるのかどうかという点。どうやらマーベル・シネマティック・ユニバースに組み込まれつつも、現状維持ということで、会社の垣根を越えた展開になるようです。



そして2017年のMCUを締めくくるのは……

11月全米公開予定『ソー:ラグナロク(原題)

昨年のコミコン以降、まだ正式な予告編など公開されていない本作。現在ではハルクの参戦やMCU:フェーズ3を締めくくる大作『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』への伏線、死の女神ヘラの登場などの情報は伝わってきますが、まだまだ詳細は未定。今後の動向がもっとも気になる作品といえるでしょう。ただ、この記事でこの程度の情報で終わるのはちょっと物足りない感じもするので、現在公開されている↓の動画をご覧ください。人間界で過ごすソーの日常を捉えたモキュメンタリー風の予告編です(笑)。





MCU以外にも映画世界を展開している幅の広さがマーベル・コミックスの大きな特徴でしょう。ということで、来年公開のMCU以外のマーベル原作作品もご紹介しておきましょう。

6月『ローガン




『X-MEN』シリーズからのスピンオフとして、これまで二作品が作られた『ウルヴァリン』シリーズの最新作『ローガン』です。予告編を見ていただければおわかりになるかと思いますが、まるで大傑作コミック『オールドマン・ローガン(原題)』を映像化したようなローガンのキャラクター造形が、胸に迫ります。BGMに使われているジョニー・キャッシュ版の『ハート』(オリジナルはナイン・インチ・ネイルズの曲)も世界観とバッチリ合ってますね。どんな作品になっているかとても気になります。


●DCエクステンデッド・ユニバース

MCUと比較すると、まだ企画がランニングしてから間もないだけに、2017年の公開作は2本と少なめですが、それでも気になりますよね。ということで早速ご紹介していきましょう。


8月『ワンダーウーマン



昨年公開の『バットマン vs スーパーマン:ジャスティスの誕生』では、メイン2人を食ってしまう大活躍を魅せたワンダーウーマン。登場シーンで流れた彼女のテーマ曲が観客の心をガッチリ掴みにしたことも記憶に新しいですね。この曲は『マッドマックス:怒りのデスロード』の劇伴を手がけたジャンキーXLによるもの。もともと90年代のビッグビート・シーンを代表するミュージシャンだった人物ですが、最近は映画音楽にも意欲的に取り組んでいます。血湧き肉踊る音楽が、彼女の単独映画で鳴り響く瞬間を劇場で体感したいですね。

11月7日『ジャスティス・リーグ




マーベルがアベンジャーズなら、DCはもちろんこのチーム。皆さんお待ちかねのジャスティス・リーグがとうとう実写映画の世界に殴り込みをかけます! 2013年、『マン・オブ・スティール』からスタートしたDCエクステンデッド・ユニバースが、本作によって一つめの山場を迎えます。バットマンを筆頭に、ワンダーウーマン、フラッシュ、アクアマン、サイボーグといった面々が登場します。高いプロダクション体制で映画世界を展開するマーベルに、DCがどこまで肉薄できるか、本作がその試金石になるでしょう。


さて、ここまでマーベル・コミックスとDCコミックスの二大出版社の映画化作品の話題をしてきましたが、最後にこの二大潮流ではない、注目作品をご紹介しましょう。


●その他、注目作品

3月3日『アサシン クリード


大人気ゲームシリーズとして名高い本作ですが、マニアなコミック・ファンの方々はご存知のとおり、タイタン・コミックスから二つのシリーズが刊行されています。予告編を見る限り、中〜近世をフィーチャーした世界観や、パルクールを大胆に取り入れたアクションなどゲームファンも納得の仕上がり。主役を努めるマイケル・ファスベンダーのゴシックな風貌も作品世界とばっちりハマっていて、今から公開が待ち遠しい作品の一つです。



4月1日『レゴバットマン ザ・ムービー


レゴという題材をメタ視点で描いた傑作コメディ『LEGO(R)  ムービー』の続編。前作では、アクの強いキャラで強烈な印象を残したバットマンが今回の主役。「これは映画になるぞ」と天丼ギャグを繰り返していましたが、ホントにそのとおりになってしまいました。監督はクリス・ミラーが続投。実は映画ファンには一番見逃せない作品かもしれません。



7月15日『パワーレンジャー


ご存知、東映特撮ヒーローをアメリカでローカライズして人気を博したドラマシリーズ『パワーレンジャー』の劇場化作品。こちらはブーム!スタジオでコミック化されています。予告編を見る限り、スクールカーストの底辺にいる生徒たちがスーパーパワーを手に入れところから物語がスタートすることが伺えます。



10月全米公開『キングスマン:ゴールデン・サークル(原題)
 
前作の原作コミック『キングスマン:ザ・シークレット・サービス』が、小社から刊行されていることでもすっかりおなじみ(手前味噌ですみません…)。映画『キックアス』(こちらも原作を含む全3巻小社より刊行済…重ねてお詫び申し上げます)に引き続き、原作マーク・ミラー、監督マシュー・ボーンのコンビが手がけたひと筋縄ではいかないバイオレンス作。カルトな人気を誇り、続編が待たれている作品の一つですが、なんと全米公開が10月に延期されてしまいました。予告編を見ながら我慢する期間が伸びてしまいましたが首を長くして待ちましょう。


と、ここまでアメコミ映画のお話を続けて参りましたが、皆さま、いかがでしたでしょうか? また新しい情報が発信されたら、都度ご報告いたします。


それでは今回はこの辺で。また来週お会いしましょう!


(文責:山口大介)


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