みなさん、こんにちは!
マーベルやDCのスーパーヒーロー系コミックは、このところすっかり大作映画やテレビドラマの定番になって、日本でもコンスタントに見られるようになっていますが、その一方で、いわゆるスーパーヒーローものではない、オリジナル系コミック(出版社ではなく、作家自身が権利を持っているという意味で“クリエイターオウンド”と呼ばれたりもしています)も、いろいろと映像化に向かって動いているようです。ということで、今回はそんなオリジナル系コミックの、最近の映像化情報をまとめてみました(あくまで現時点のニュースということで……この先何か変更などありましたらご容赦ください)。
●映画
◎名作コミック『100バレッツ』、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の主演トム・ハーディ製作で映画化が進められることに!
○ポール・ポープのSFアクション『バトリング・ボーイ』にも映画化の話あり。監督は『ベイマックス』併映の短編『愛犬とごちそう』を監督してアカデミー短編アニメ賞を受賞したパトリック・オズボーン。
○同じくパトリック・オズボーン監督で、現在注目の女性コミック作家ノエル・スティーブンソンによる異世界ファンタジー『ニモーナ』も映画化予定。
○さらに上述のノエル・スティーブンソンがキャラデザや脚本に関わる、サマーキャンプを舞台にした愉快な冒険もの『ランバージェーンズ』にも実写映画企画あり。
●テレビドラマ
○ロバート・カークマン脚本のホラーコミック『アウトキャスト』、パトリック・フュジット主演、全10話予定で今月から撮影開始。
○2010年と2013年にブルース・ウィリスをはじめとする個性派キャストで映画化された『RED/レッド』に、今度はテレビ化の話が。
○かつて日本でもコミック『ボーン』が発売されたジェフ・スミスのSFノワール『RASL』。数年前に映画企画が発表されたが、テレビドラマ企画も進められることに。
○マーベル・コミックスのウルヴァリンやソー、そして最近のコミック版『スター・ウォーズ』などの仕事で知られるジェイソン・アーロン脚本による、南部を舞台にした犯罪もの『サザン・バスターズ』も企画進行中。
そして、このように注目を集めているオリジナル系コミックのなかでも、2012年の創刊以来、アメリカで最高の評価と人気を保ち続けているのが、現在小社より刊行している『サーガ』です(映像化に関しては、作者のほうで最初から意図していないとのことらしいですが)。
▲『サーガ 1』 定価:1,800円+税 ●好評発売中!● |
・コンティニュイング・シリーズ部門(3年連続)
・ペンシラー/インカー部門(フィオナ・ステイプルズ)
さらに、同月に候補作が発表された2015年ハーベイ賞では、カバーアーティスト部門、コンティニュイング/リミテッド・シリーズ部門、ライター部門、アーティスト部門にノミネート。9月のバルチモア・コミコンで発表される予定の結果が楽しみです。そして著者二人の近況としましては……
・アーティストのフィオナ・ステイプルズは、ライターのマーク・ウェイドと組んで、1940年代から一貫した作風で続けられてきた古典的コミック『アーチー』のリブートを担当して好評を博す。
・ライターのブライアン・K・ヴォーンは、映画『マトリックス』のコンセプトアーティストでもあったスティーブ・スクロスと組んで、アメリカの侵略に遭った100年後のカナダを描く『ウィ・スタンド・オン・ガード』を創刊。
……と、ますます充実した活動を続けています。
それでは、今月発売される『サーガ2』のあらすじをご紹介させていただきます。
▲『サーガ 2』 ブライアン・K・ヴォーン[作] フィオナ・ステイプルズ[画] 定価:1,800円+税 ●好評発売中!● |
二人のなれそめも明かされる注目の第2巻となっています。スーパーヒーローもの以外にも多彩なジャンルを誇るアメコミ。そのなかでも現時点でベストといってよい作品『サーガ』……3巻の発売も近い『サーガ』日本版の応援をどうぞよろしくお願いいたします!
▲『サーガ 3』 定価:1,800円+税 ●9月16日頃発売● |
(文責:中沢俊介)