アメコミ魂をご覧の皆さま、こんにちは!
本日お届けするのはジェフ・ローブ(作)&ティム・セイル(画)の名作”カラーシリーズ”最終章、新刊『ハルク:グレイ』です。
『ハルク:グレイ』
ジェフ・ローブ (作)
ティム・セイル (画)
定価:本体2,200円+税
●10月18日頃発売● |
「……あれ? ハルクといえば緑色でしょ?」と戸惑う方もいらっしゃるかもしれませんね。小社がケチってモノクロ印刷にしたわけでも、塗り間違えでもありません。
最初、彼はグレーだったんです!!
▐灰色 or 緑色?
当初、コミックスにおけるハルクの体の色は灰色でした。(!!)「色指定のG(グレー)を緑のG(グリーン)と取り間違えた」や、「印刷機の関係で灰色だと色が綺麗に出ず、やむなく緑に変更した」など理由は諸説あります。
当時、印刷技術の乏しさから上手くグレーが印刷できないことが多かったため、比較的印刷しやすい緑色になったというのが有力説だそうです。
▐最後の“カラーシリーズ”
本書はマーベル”カラーシリーズ”の最終章と位置づけされており、インクレディブル・ハルクの誕生秘話(ハルク:グレイ#1−6)が収録されています。“カラーシリーズ”はマーベルを代表するヒーローたちの初期の日々を描いたもので、小社からは過去3巻発刊済みです。ヒーローたちの誕生や素顔に改めて深く迫るおさらい要素もあるので、予備知識なしでも楽しめる内容になっています。
それぞれ、その色にまつわるジャケットデザインとタイトル、ストーリーが関連するイメージになっており、ヒーローの知らなかった一面を覗けることも……。
気になった方は是非チェックしてみてください!
『スパイダーマン:ブルー』 |
『デアデビル:イエロー』 |
『キャプテン・アメリカ:ホワイト』 |
▐ダイナミックな絵に何度でも惚れる!
夜のシーンが多い本書では、暗い闇の中でのハルクの様子が大胆な構図と色彩で描かれ、誌面は大変ダイナミッどのページも1枚でも美しく、ポスターのような完成度にうっとり。本書の見どころを華麗なイラストとともに少しだけご紹介します!
▋ベティと読者の緊張感がMAX
夜にベティの部屋をハルクが訪ねるシーンでは、ドア越しのハルクの目玉が宙に浮かび、真っ黒に落とされたベティの影が彼女の不安や緊迫感をこれ以上になく表現しています。
彼女と同じようにドキドキを味わいながらぺージをめくれること間違いなし!
▋バトルに次ぐバトル!
ハルクおなじみの戦車ハンマー(戦車の上部を引きちぎってハンマーのように使う技)は今回登場しませんが、多くの戦闘シーンが収められています。
ハルクは絵の中にいないのに、彼がどれだけ暴れたかたやすく想像できる、呆然となってしまうシーンです。
▋新キャラ…?
このキャラクター、実は”インビンシブル・アイアンマン”。
ロス将軍と手を結んだトニースタークと、ハルクが海辺で一騎打ち! 見慣れたアイアンマンとはビジュアルがチョット違いますが、金属のフェイスに映り込むハルクの形相が、これからの壮絶な戦いを予感させます。果たして戦いの行方は…。
▐白黒つけられない想い
本書はブルース・バナーが、精神科医であるレナード・サムソンに過去を独白する形で進行するストーリー。愛情、怒り、悲しみ、絶望を味わった彼が語る誕生秘話は、様々な感情を今でも彼自身に植え付け苦しめています。ハルクのオリジンとも呼べる本書には、ブルース・バナーに対する我々読者の視点を、全く違う方向に変えることになる秘密が隠されています。
ハルクの原点を知りたいファンには欠かせない一冊ですので、ぜひお手にとっていただけたらと思います!
▐緑色のハルクが恋しくなった方は
灰色のハルクはすごくカッコいいんだけど、「いつもの緑色ハルクにも会いたい!」という方のために。小社ではいつものハルクが活躍するコミックスももちろん取り扱い中です!
アベンジャーズの中で活躍するハルクにもぜひご注目くださいね。
それではまた来週!
(文責:富永)
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