日本でも劇場公開が始まった『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』! そして、2016年2月公開予定とついに発表された『デッドプール』の映画化! ……など、このところマーベル映画の話題が続いていますが、アメリカでは、DCコミックスもテレビドラマを中心に盛り上がっています。
番組改編期を迎えた最近のトピックとしては……
『ARROW/アロー』第3シーズンには、アトム(レイ・パーマー、演じるのは元スーパーマンのブランドン・ラウス!)やラーズ・アル・グールも登場予定!
……といったところでしょうか。映画方面でも、『ガーディアンズ』の成功に刺激を受けたのか、リージョン・オブ・スーパーヒーローズ(!)の映画化話が持ち上がったり、『シャザム!』の映画版で、“ロック様”ことドウェイン・ジョンソンのブラック・アダム役が決定したりと、先々のお楽しみは増すばかり。アメコミファンとしては、これからもDCとマーベルにはぜひ前向きに競い合ってほしいですね。
一方、日本では、7月から始まった“喪われた絆”三部作がいよいよ完結! ということで、今回は9月26日(金)発売予定の『ジョーカー:喪われた絆〈下〉』を紹介させていただきます。『バットマン:喪われた絆』では描かれなかった物語が明かされるこの作品、下巻は“ロビン特集”とでも呼べる内容になっております(上巻については、こちらをご参照ください)。
▲『ジョーカー:喪われた絆〈下〉』 定価:本体2,200円+税 ●9月26日発売予定● |
収録エピソードとしては……
・レッドフード&レッドロビン……レッドフード(ジェイソン・トッド)とレッドロビン(ティム・ドレイク)が姿を消し、アウトローズとティーン・タイタンズはそれぞれのリーダーの行方を探す。だが消えた二人と両チームには、恐るべき罠が仕掛けられていた……。(収録誌:『レッドフード&アウトローズ』&『ティーン・タイタンズ』)
・ナイトウィング……ナイトウィング(ディック・グレイソン)を狙うジョーカーが目をつけたのは、彼の古巣であるヘイリーズ・サーカスの団員だった!(収録誌:『ナイトウィング』)
・ロビン……父であるバットマンの力になろうと、アルフレッドを探すロビン(ダミアン・ウェイン)。手がかりをもとに、動物園へ向かう彼を待ち受けていたのは……。(収録誌:『バットマン&ロビン』)
・エピローグ……事件解決後、ウェイン親子とアルフレッドが過ごす一夜。(収録誌:『バットマン&ロビン』)
▲『バットマン: 喪われた絆』 ●好評発売中!● |
そして、ナイトウィングのエピソードでは、サーカス出身という彼の設定が、『バットマン:梟の夜』とは別の角度から掘り下げられています。
個人的に印象的だったのが、『バットマン&ロビン』誌に収録されていたロビンのエピソード(とエピローグ)。父を気遣う息子の思いと、一度見たら忘れられないパトリック・グリーソンの強烈なアートワーク! ……ダミアン・ウェイン、やっぱりいいキャラクターだなあと。
J・H・ウィリアムズIII(『プロメテア』)が担当して独自路線を行っていたバットウーマンや、“アフリカのバットマン”ことバットウィング以外は、上下巻合わせれば、当時のバットマン系キャラクターがほぼ網羅されています。各キャラクターの前後の流れも、翻訳者の高木亮氏が解説でフォロー! 実写化の噂もあるスーサイド・スクワッドやティーン・タイタンズも登場する『ジョーカー:喪われた絆』、ぜひ2冊揃えてお楽しみください。
▲『ジョーカー: 喪われた絆〈上〉』 ●好評発売中!● |
▲『バットマン:ノーマンズ・ランド1』 定価:本体4,200円+税 ●9月26日発売予定● |
ところで、今月はもう1冊、バットマンのコミックが発売されます。“喪われた絆”三部作では、バットマンの最新の姿をお届けしましたが、こちらはもはや古典とすらいえる名作……そう、『バットマン:ノーマンズ・ランド』です! ニュー52以前のバットマンでは、ベインとの対決を描いた『ナイトフォール』と並ぶ重要作にして超大作を、全4巻にてお届けします。9月26日(金)にはまず第1巻を発売。アメリカ政府に見捨てられ、無法地帯と化したゴッサムシティに残ったヒーロー、ヴィラン、そして一般市民の人間模様を活写した読み応えのある作品です。秋の夜長のお供にぜひ!
ではでは、今日はこんなところで失礼します。
(文責:中沢俊介)