「アメコミ魂」をご覧のみなさま、こんにちは!
梅雨真っ只中。はっきりしないお天気が続いていますが、空模様のようにどんよりした気持ちになっていませんか? そんなときは、はっきりしたキャラクターが活躍するコミックを読んで、少しでもすっきりしてみるのもいいかもしれません。
超・直情径行で、髪の色も左右ではっきりキッパリ。
はっきりしすぎな彼女、ハーレイ・クインの新作などはいかがでしょう。
『ハーレイ・クイン:ジョーカーズ・ラスト・ラフ』 アマンダ・コナー&ジミー・パルミオッティ[作] チャド・ハーディン[画] 定価:本体2,100円+税 ◆好評発売中◆ |
ご紹介するのは『ハーレイ・クイン:ジョーカーズ・ラスト・ラフ』。
「The New 52!」シリーズとして『ホット・イン・ザ・シティ』から続くハーレイ・クイン主演作の第5弾です。
バックナンバーは以下のとおり。ストーリーも上から順に進んでいます。
『ハーレイ・クイン:ホット・イン・ザ・シティ』
シリーズ1作目。シリーズを通してレギュラーとなるキャラクターたちも登場。なぜハーレイが常に金欠なのかなどもわかる、この単独主演作の幕開けとなった一冊です。
『ハーレイ・クイン:パワー・アウテイジ』
シリーズ2作目。南海の孤島から宇宙、果てはコミコン会場まで、ハーレイがTPOをわきまえず大暴れ! パワーガールとのチームアップも楽しめます。
『ハーレイ・クイン:キス・キス・バン・スタブ』
シリーズ3作目。親友ポイズン・アイビーの助言もあり、忙しすぎるハーレイはワークライフバランスの改善を図ることに。急募! ハーレイのアシスタント!
こちらのブログでもご紹介しています。
『ハーレイ・クイン:コール・トゥ・アームズ』
シリーズ4作目。ギャング・オブ・ハーレイズが本格始動します! デッドショットのゲスト出演もあり、ハーレイの忙しさもハチャメチャぶりも最高潮に。
くわしくはこちらの記事をどうぞ。
それでは、最新作、第5弾のあらすじをご紹介しましょう。
ハーレイ率いる花の乙女の自警団、ギャング・オブ・ハーレイズ。彼女たちが市民のために戦っている間に、メイソン・マカベはハーレイがもっとも足を踏み入れたくない場所……アーカム・アサイラムへと移送されてしまう。そしてその恐るべき場所で彼に目をつけたのは、ハーレイと決裂した彼女の“生みの親”。犯罪界の道化王子こと、ジョーカーその人だった。
因縁の二人がついに再会を果たす。真実の愛を語るとき、ハーレイは冗談など言わない!
――そうなのです。
読者の誰もが待ち望んでいた、ハーレイとジョーカーの直接対決がついに描かれるのです!
不慮の事故とはいえ、市長の息子を殺してしまったメイソン。それを恨む市長が、刑務所内でのゴタゴタとして片付けてしまおうと、収監中のメイソンについて暗殺命令を出しました。それを知ったハーレイは、別の安全な刑務所に彼を移すよう、市長に力ワザで要請します。後日、メイソンが移送されると聞き、安心したのも束の間。メイソンの新たな収監場所は、あのアーカム・アサイラムだったのです! ハーレイはいても立ってもいられず、ジョーカーの待ち受ける“かの場所”へ踏み込みますが――。
ごくごく平たく言うと、ハーレイが今カレを救うため、DV気質の元カレの懐に飛び込むことになるという状況。一般的なかよわき女性であれば、涙で語り情にうったえるところでしょうが、拳で語り力にうったえるのがハーレイです。とはいえ、相手はあのジョーカーですから、一筋縄ではいかないのは当然ですね。メイソンはかつてのハーレイのように、ジョーカーの狂気にのみ込まれてしまうのか? そしてまだハーレイに執着を見せるジョーカーに対し、彼女はどう立ち向かうのか? どうなる、ハーレイ!? これが最終巻じゃないなんてどうかしている(?)ぐらい、見逃せない内容になっていますよ!
そのほか、限定配布の特別号に掲載された読み切り『願い事にはご用心(原題:BE CAREFUL WHAT YOU WISH FOR)』も収録されています。ひょんなことから魔法のランプを手に入れたハーレイが、ランプの精霊にいろいろなお願いごとをするというストーリー。こちらはジャスティス・リーグの面々が登場したり、ハーレイが出演する過去作品のパロディが描かれていたりと、楽しくて気軽な内容です。ランプの精霊にハーレイが「ジョーカーをナイスガイにして!」と願うと……。
『ハーレイ・クイン:ジョーカーズ・ラスト・ラフ』本編より |
このあとどうなるかは、読んでのお楽しみ。
パロディ元は『バットマン:マッドラブ』。このシーンを知っていると、ジョーカーの“ナイスガイ”ぶりがさらにコミカルに感じられるはずです。
『バットマン:マッドラブ 完全版』 ポール・ディニ[作]ブルース・ティム[訳] 定価:本体1,600円+税 ◆好評発売中◆ |
そして精霊さん、なぜかワンダーウーマンの歴史にもやたらと詳しい様子です。
『ハーレイ・クイン:ジョーカーズ・ラスト・ラフ』本編より |
1942年登場の初期コスチュームから、「The New 52!」バージョンまで仰せのままに再現できるという自信ぶり。しかし、さしものジムさんも、リバース版のワンダーウーマンのコスチュームはまだ押さえていないようです。こちらも弊社から刊行予定なのでお楽しみに。
『ワンダーウーマン:ザ・ライズ(仮)』 グレッグ・ルッカ[作]リアム・シャープ[画] ◆8月23日頃発売予定◆ |
空回るマジメさが笑いを誘うランプの精霊、ジム・サラビムさん。ハーレイの願い事はなかなかすんなり叶えてもらえないのですが、そこには英語ならではのすれ違いやカン違いがありました。きちんと読んでいくと、思いがけず英語の語彙も増えてしまうというオトクなストーリーです。
『ハーレイ・クイン:ジョーカーズ・ラスト・ラフ』本編より。 Buckは口語で1ドルを指すが、牡鹿という意味もある |
この精霊は、本編の最後に予想外の変身を遂げます。この後も、リバース版の『ハーレイ・クイン』(レギュラー第3シリーズ)に準レギュラーとして登場するジムさん。新たな生き方を手にした彼の、新シリーズでの活躍にも期待です。
繰り返しのお知らせになりますが、この『ハーレイ・クイン』第2シリーズは、このあとも間をおかずに邦訳版の続刊が発売されます。アマンダー・コナー&ジミー・パルミオッティ夫妻と、チャド・ハーディンのタッグで愛されてきた第2シリーズも、残すところいよいよあと1作。この期に及んで(?)とても魅力的な新キャラも登場してしまうので、ぜひ楽しみにしていてくださいね。
新作のリバースについての情報もいろいろと公開され、新しい展開も気になるところではありますが、こちらのシリーズもどうぞ最後までお付き合いください!
それではまた。来週の更新もお楽しみに!
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(文責:鈴木)
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