2020年4月7日火曜日

邦訳アメコミってどうやって作るの?アメコミ編集の内容を公開!


アメコミ魂をご覧のみなさま、こんにちは。

毎日さまざまなニュースが飛び交っていますが、いかがお過ごしでしょうか?
私もテレワークになり、おうちで過ごす時間が増えてきました。

ストレスがたまりふさぎ込むことも多い毎日ですが、そんなときこそおうちで楽しめる娯楽が欲しいですよね……!

好きな映画を見たり、ゲームをしたり、音楽を聴いたり、マンガを読んだり……!
ShoProBOOKSで出版しているアメコミが、みなさまの気分を切り替えるための手助けになれば嬉しいです。

さて、本日のアメコミ魂はちょっと趣向を変えたテーマでお届けします!

▐ アメコミってどうやって作るの?


みなさまにお届けしているアメコミ。
どうやって作られているのかご存知でしょうか?

今回は、そんな知られざる(?)アメコミの作り方をご紹介してみます!

【1】タイトル決め

みなさまから頂いたご意見や、本国で盛り上がっているタイトル、社内の意見を取り入れて、邦訳するタイトル、発売日を決めます。
実際原書を手にとって見ることも多いので、編集部には「本棚の底が抜けるんじゃないか……」と思うくらいの原書があります!

▲編集部にある原書の一部。
(ぜひみなさまに本棚をお見せしたいのですが、先日編集部はフロアの引っ越しを行ったため
整理整頓が追いついておらず……断念いたしました……(笑))


【2】翻訳依頼

タイトルが決まったら、刊行計画にそって翻訳者の方に依頼をします。
アメコミに封入している「解説書」も翻訳者の方に執筆していただきます。

【3】原稿チェック&原稿入稿

原稿が届いたら内容をチェックします。
誤字脱字がないか、言い回しは自然かどうか、表記のゆれはないかなど……。

原稿チェックをしたら、本文の指定をして、原稿をデザイナーさんに送ります。
いよいよアメコミが形になります!

※セリフをどのフキダシやコマに当てはめるかデザイナーに指示をすること。

▲こちらが指定の指示を入れた原稿。

原作の雰囲気を大切にするため、キャラクターや場面に合ったフォントを選び、デザイナーさんの意見も取り入れながら決めていきます。

ヴィランのセリフは怖さを出すためどろどろとしたフォントにしたり、
放送音や機械音はガサガサとした雰囲気のフォントにしたり……。

もともとフキダシの大きさがほぼ決まっているアメコミ。限られた文字数で、どうキャラクターの特徴や心情、場の雰囲気を表現するかがポイントです!

【4】初校チェック&デザインチェック

原稿入稿後、初校をチェックします。
文字の指定間違いはないか、誤字脱字がないか、読みづらさはないか……。
読者の目線に立って、原稿をイチから読み直します。

テキストでいただいた原稿が実際マンガになる瞬間は、何度立ち会っても感慨深いものがありますね! 編集をしていてこの瞬間がとても好きだな~と、ひしひしと感じます。

また、原稿と並行して、カバーや帯などをデザイナーさんに依頼します。

「どんな言葉を使えば読者の興味を引けるだろう?」
「内容をわかりやすく伝えるには?」

そんなことを考えつつ、帯や表紙のラフ、テキストを作成します。

【5】入稿&色校チェック

初校とカバー、帯などのデザインが完成したら、いよいよ印刷所に入稿です!

入稿後、印刷所から色校が届くので、デザイナーと一緒に確認します。

※イメージ通りに印刷できているのか確認する印刷物。

▲こちらは2019年に発売した『バットマン:ヨーロッパ』の色校。
(おかげさまで重版も決まり、人気のタイトルとなりました。ありがとうございます!)

ここでテキストを修正したり、デザインを微調整したりして、最終段階に入ります。

【6】校了

色校を印刷に戻し、修正を反映させれば校了です! おつかれさまでした!

※確認を終えて、編集完了とすること。

また、校了までの作業として、配布する特典を決めたり、SNSで告知をしたり……。
みなさまに情報をお届けするための販促についても考えます。


▲こちらは過去に制作した特典やPOPの数々。
店頭でご覧になった方もいらっしゃるのでは?

このような工程を経て、書店に並びます!

▐ 責任はあるけど楽しいアメコミ編集

アメコミの編集は海外ですでに発売されたものを日本のファンの方に届ける、ある種の責任が伴うお仕事です。原書の雰囲気も大切にしつつ、日本のファンの方はどうしたら喜んでいただけるのか? どういったタイトルが好きなのか? そういったことを常日頃考えながら作業に励んでおります。

「こうしてほしい!」「このタイトルを邦訳してほしい!」「こんな特典だと嬉しい!」

そんなご意見や感想などは、どんどんいただけると嬉しいです!
すべてを反映させるのは難しいかもしれませんが、みなさまのお声は目を通しておりますので、ぜひぜひお待ちしております!

それでは次回のアメコミ魂もお楽しみに。
たいへんな日々が続きますが、お体お気をつけてくださいね!

(文責:松本)
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