アメコミ魂をご覧の皆さま、こんにちは。
早いものでもう4月が終わろうとしていますね。
今月は家にいる時間が非常に多くなりました。もともとひきこもることに自信はあったのですが、さらに磨きがかかったような気がします。
さて、そんな外に出れない時間が増えたこの頃。普段なかなか読み切れない、読む時間がないなと手を出しにくいアメコミに手を出してみてもいいのでは? ということで本日は、ページ数の多いアメコミを多数ご紹介していきたいと思います!
▐ 規格外の分厚さ! 『バットマン:エターナル』
ShoPro Booksのアメコミで分厚いものといえば、『バットマン:エターナル』は外せません。
▲『バットマン:エターナル<上>』書影 |
▲『バットマン:エターナル<下>』書影 |
そのページ数は上巻600ページ、下巻584ページの計1184ページ! 圧巻のボリュームです。ちなみに最近刊行された『ハーレイ・クイン&バーズ・オブ・プレイ』は144ページ、『ワンダーウーマン:ヒケテイア』は96ページと、比べてみるとなおそのページ数に圧倒されます。
この『バットマン:エターナル』はバットマン生誕75周年を記念して企画された週刊タイトル。75周年という記念の年を祝うだけあり、とても力の入ったタイトルになります。
ゴードン市警本部長が逮捕されたことをきっかけに、ゴッサムの騒乱の日々は始まった。
過失致死の濡れ衣を着せられたゴードンが、ブラックゲート刑務所に拘留され、
彼の意志を引き継いだかに見えたジェイソン・バードは、
バットマンと警察を敵対させ、ゴッサムを戒厳令下におく。
バットマンと仲間たちはゴードンの無実を信じ、それを証明しようとするが、その努力は報われず、街とバットファミリーを取り巻く状況は悪化の一途をたどっていった。
当初、バットマンはゴッサムの騒乱の黒幕を
街に戻ってきたカーマイン・"ローマン"・ファルコーネと睨んでいた。
しかしファルコーネは傀儡にすぎず、より大きな計画の一部であることが判明する。
突如現れたハッシュによって、アルフレッドが重体に追い込まれたとき、
バットマンは彼こそがすべての背後で糸を引いていたと確信するが……。
物語の冒頭、ゴッサムシティの崩壊を見ることしかできない囚われのバットマン。 |
様々な側面からゴッサムシティの姿を描き出しながら、カーマイン、ハッシュ、そして……と真の黒幕は一体誰なのか、息をつかせぬ物語の展開。大ボリュームだけあって、非常に多くのキャラクターたちも登場し、まさに周年記念の"お祭り"といえる作品ではないでしょうか。
また、ライターもスコット・スナイダーやジェームズ・タイノンⅣなど総勢6名が交代に紡ぎだすという体制。実力派ライターたちがその特色をいかんなく発揮して紡がれる重厚な物語。膨大なページ数も夢中になって読み進めてしまうこと間違いなしの一作です。
▐ 巨匠フランク・ミラーによる「ダークナイト」叙事詩
お次に紹介するのはいわずと知れた名作『DARK KNIGHT バットマン:ダークナイト』とその続編『バットマン/ダークナイト:マスター・レイス』です。
▲『DARK KNIGHT バットマン:ダークナイト』書影 |
▲『バットマン/ダークナイト:マスター・レイス』書影 |
『DARK KNIGHT バットマン:ダークナイト』はフランク・ミラーによる名作「ダークナイト・リターンズ」と「ダークナイト・ストライクス・アゲイン」を収録した超豪華版。ページ数はなんと512ページにのぼります。『バットマン/ダークナイト:マスター・レイス』はその続編。『ジョーカー』などで有名なブライアン・アザレロまでもが加わった、ダークナイト叙事詩の第三部です。
ゴッサムシティからバットマンが消えて10年。55歳のブルース・ウェインは、己の魂の呼びかけに突き動かされて復活を決意します。しかし、東西冷戦期の混迷のなか、バットマンの復活はさまざまな波紋を投げかける……。バットマンの存在はゴッサムシティにとって救世主となるのか、それとも混乱を招く脅威となるのか。この機会にぜひバットマン史上に残る名作を味わってみてはいかがでしょうか。
僕もつい先日『DARK KNIGHT バットマン:ダークナイト』を読み直したのですが、やはり『ダークナイト・リターンズ』のバットマンとスーパーマンの対決は見どころですね。アーマーをまとったバットマンが命を賭けてスーパーマンに挑む戦いは、必見の名シーンなのではないでしょうか。現在編集中のフランク・ミラーによる『スーパーマン:イヤーワン』は、『ダークナイト・リターンズ』と同じ世界の出来事だとされています。そちらでは若きバットマンとスーパーマンの戦いも描かれています。ヒーローになりたての二人と、晩年の二人の対決。ぜひ見比べてみてくださいね。
▐ アラン・ムーア先生の魔術世界へようこそ! 『プロメテア』
最後にご紹介するのは『プロメテア』三部作になります。
▲『プロメテア』書影 |
▲『プロメテア2』書影 |
▲『プロメテア3』書影 |
『ウォッチメン』、『バットマン:キリングジョーク』など数多くの名作を生み出すアラン・ムーアが描く、まさに魔術書といっても差支えのないコミックス。全三冊1000ページを超えるボリュームで、魔術師アラン・ムーアの想像力が爆発します。
この作品はアラン・ムーアが信奉する蛇神グライコンの召喚儀式を通じて得たインスピレーションによって書かれたとのこと。話の内容どころか、生まれた契機から既にワクワクしてしまう恐ろしい作品です。
話のあらすじはこちら↓
歴史上のさまざまな局面に登場し、痕跡を残してきた女神プロメテア。
レポート執筆のためにプロメテアに関する取材をしていた平凡な女子大生ソフィーは、
ひょんなことからプロメテアに変身する能力を得てしまう。
やがて"生ける物語"プロメテアとなったソフィーに、
魔の眷族が次々と襲いかかるが……?
プロメテアとして成長していくソフィーの冒険を描く、いわばスーパーヒロインもの。ソフィーが戦いを通じて成長していくのだろう……。間違ってはいませんが、ムーア先生の作品はそんな一筋縄ではいきません。最後まで読めば今までにない体験をすること間違いございません。ぜひこの魔術世界に足を踏み入れて頂きたいです。
▲J・H・ウィリアムズⅢの描くアートは必見です。 |
▲解説も充実。三冊の解説を読むだけで、魔術の知識が豊富になります! |
それでは、今回のアメコミ魂はここまでです。
次回の更新もお楽しみに。
(文責:比嘉)
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