前回の更新では『A+X:アベンジャーズ+X-MEN=最強』をご紹介したように、今月発売予定の新刊を続々と取り上げてお届けしていますが、今回ご紹介するのは『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン:プレリュード』というタイトルです。
『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン/プレリュード』 ウィル・コロナ・ピルグリム他[作] ジョー・ベネット他[画] 光岡ミツ子[訳] 定価:本体2,200円+税 ●7月29日頃発売● |
この『プレリュード』シリーズですが、過去にも『アベンジャーズ:プレリュード フューリーズ・ビッグウィーク』や『アイアンマン3:プレリュード』、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:プレリュード』といったタイトルをマーベル・スタジオズ映画公開に関連して刊行してきました。
シリーズ名にある『プレリュード』が示すとおり、本書には『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』の前日譚にあたるストーリーはもちろんですが、映画を観る前の復習に最適な前作『アベンジャーズ』のコミカライズ作品やウルトロンやヴィジョンといった新キャラクターが登場する名作コミック・エピソードも併せて収録しています!
それでは、収録作品を簡単にご紹介します。
冒頭を飾るのは、『アベンジャーズ』のコミカライズ作品になります。
巨大なパワーを手にしたロキと、地球侵略を狙う異星人チタウリに地上最強のヒーローたちが立ち向かいます。ニューヨークの中心部で繰り広げる迫力のバトルと、ブラック・ウィドウにハルク、キャプテン・アメリカ、アイアンマン、ソー……アベンジャーズ結成の瞬間を再び目撃し、前作の出来事をばっちり押さえておきましょう。
そして、前作の興奮を甦らせたあとは、いよいよ『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』の前日譚にあたる『ディス・セプタード・アイル』につながっていきます。
タイトルの「セプター」とは『アベンジャーズ』で、サノスがロキに渡した槍を指します。映画でもキーアイテムとなる、この槍を巡る展開はいかに!?
また、このストーリーは『キャプテン・アメリカ/ウインター・ソルジャー』のエンドクレジット後のシーンを詳しく描いた内容となっています。どこかの地下室で、ロキの槍を前に笑みを浮かべる男の姿。そして、牢屋のなかで超能力を発揮する双子(映画を観た方は、お分かりですね!)。
あの時、一体何が起こっていたのかがここで解き明かされます。
本書の後半は、映画にも登場したウルトロン、ヴィジョンに関連した名作エピソードが続きます。
まずは、ヴィジョンの初登場エピソードである1968年刊行の『アベンジャーズ』#57-58です。
登場キャラクターには、初代アベンジャーズのメンバーでもあるアントマンことハンク・ピムやそのピムの恋人で、のちに妻となったワスプ(ジャネット・ヴァン・ダイン)に加え、お馴染み、ブラック・ウィドウやホークアイも活躍します。
見どころは、60年代の作品というマーベル・アンソロジー的な雰囲気とやはり、ホークアイがここで着ているコスチュームでしょう!
今ではすっかり映画のイメージに似せた、コスチュームが定着しているせいか、この時のコスチュームはなかなかのデザインです……。
ヴィジョンに続いては、映画のタイトルにもある驚異のキャラクターウルトロンの初登場を描いた『アベンジャーズ』#54-55が収録されています。
映画ではアイアンマンこと、トニーが「ウルトロン計画」に着手しその生みの親となりますが、原作コミックではまた違う設定で描かれていることに驚くことでしょう。
一体、誰がウルトロンを作ったのか? その驚愕の事実を、ぜひ本書を手に取って確認してみてください!
最後の収録作品は、2011年刊行の『アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン』から試し読みとして、1話を楽しむことができます。
タイトルは映画と同じになっていますが、内容としては時間軸の異なる次元を舞台にしたストーリーで、映画とは違うものになります。
キャラクターはアベンジャーズの面々に加え、スパイダーウーマン、ミズ・マーベル、ムーンナイトも登場し、ヴィランにはウィザードやマッド・シンカー、モードックにレッド・ゴーストといった顔ぶれ。
圧倒的な力を有するウルトロンに、ヒーローたちはどう立ち向かうのか?
クラシックなコミックが続いたあとだからでしょうか。比較的新しいタッチの絵や、ストーリー展開に新鮮さを感じる印象を受けました。
映画を観る前でも、観たあとでも楽しめる『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン:プレリュード』は今月29日頃、発売予定です!
また、マーベル新作ヒーロー映画『アントマン』も今年9月に公開予定となっておりますが、そのプレリュード作品も現在編集中です。
こちらの発売は来月中旬を予定していますので、是非『アントマン:プレリュード』も楽しみにしていただければと思います。
それではまた次回に。
(文責:渡辺直経)