年に一度、満開の桜に浮かれる季節が来ていますね~。
たくさんの人が待ちわびるモノ……という点では桜とも共通点がある(?)のが、映画『ワンダーウーマン』と『ジャスティス・リーグ』。
すでに前者は8月25日(土)、後者は11月18日(土)公開とアナウンスされています。
今日ご紹介するのは、これらの映画をより楽しむためにも、ぜひぜひ読んでおきたい2タイトルです。
ではさっそく、まずは『ワンダーウーマン:アースワン』から。
『ワンダーウーマン:アースワン』 グラント・モリソン[作] ヤニック・パケット[画] 定価:本体2,200円+税 ◆好評発売中◆ |
小社刊行のアメコミでもちょっと珍しい、高級感ある肌ざわり。
このアースワンシリーズは、キャラクターのオリジンを新解釈で描くパラレルワールドのストーリーとして展開されているものです。『ワンダーウーマン:アースワン』を手がけたライターはいわずと知れた大物、グラント・モリソン。
あらすじはこちら。↓↓↓
パラダイス島に暮らすアマゾン族は、何千年もの間、男たちの害悪から距離を置き、独自の文明を謳歌してきた。しかし、その閉鎖的な生活に満足できなかったのがアマゾン族の王女ダイアナ。彼女は狭い世界に飽き足らず、もっと多くを知りたいと考えていたのだ。
そんなある日、島に空軍の飛行機が墜落する。ダイアナが生まれて初めて目にした男性こそ、そのパイロットであるスティーブ・トレバーだった。彼を救うため、ついにダイアナは禁じられた“男の世界”に飛び込む。島の掟に背いた彼女を待ち受ける運命とは……?
アール・ヌーヴォーを思わせる華やかなビジュアルを描いたのはヤニック・パケット。
グラント・モリソンとのコンビでは、『バットマン:インコーポレイテッド』も手がけています。
『バットマン:インコーポレイテッド』 グラント・モリソン[作] ヤニック・パケット他[画] 定価:本体2,600円+税 ◆好評発売中◆ |
きっと誰もが好きになっちゃうのは、ぽっちゃり女子のベス・キャンディさん。
『ワンダーウーマン:アースワン』本編より |
ダイアナに首輪プレイを申し込まれたと思い、うろたえるトレバーさん。
『ワンダーウーマン:アースワン』本編より |
この気品あふれる絵柄で、コミカルなキャラクターやちょっとしたギャグも成立しているあたり、脱帽です。
ちなみに。
本書のスティーブ・トレバーがこれまでと違うのは、黒人として描かれている点です。基本的に白人男性として描かれてきた彼は、8月公開の映画でもクリス・パインによって演じられます。なぜ本作では黒人なのか? その意図は作中の彼の言葉や、冒頭のヤニック・パケットによる「献辞」などから、なんとなーくうかがえるかもしれません(個人的見解)。
そのあたりはぜひご自身でご確認ください!
登場人物のビジュアルにも作り手のポリシーが生きていたりして、単なる「キレイな絵」ではないところも魅力的です。
続いては『ジャスティス・リーグ:ダークサイド・ウォー2』。
『ジャスティス・リーグ:ダークサイド・ウォー2』 ジェフ・ジョーンズ [作] ジェイソン・ファボック[画] 定価:本体2,500円+税 ◆好評発売中◆ |
前作『ジャスティス・リーグ:ダークサイド・ウォー1』についてはこちらの記事をどうぞ。
さらにシリーズ1~6巻まではこちらへ!
ジェフ・ジョーンズ脚本の長編も、8巻目の本作をもっていよいよ完結です!!
あらすじはこちら。↓↓↓
ダークサイドとアンチモニターとの戦争により、神々とヒーローたちとを分かつ境界線が消え去った。彼らはさまざまな力を統べる神となり、人間以上の存在へと変貌を遂げたのだった。しかし、依然として危機的な状況は続いている。すべての災厄を防ぐために、ジャスティス・リーグは、宿敵クライム・シンジケートと手を組むことに……。
二つの世界の二つの最強チームは、魔の反生命方程式から生命そのものを守り抜き、ニューゴッズの脅威を終わらせることができるのか。
『ジャスティス・リーグ:ダークサイドウォー2』本編より |
前作でドヤっていたバットマンだけでなく、リーグの面々それぞれが神になってしまうのです。
とにかくいろいろと大変なことが起こる本作。
邪神との戦いには一応の幕を引きつつ、驚きの事実をいくつも仄めかしてエンディングを迎えました。ひとコマも見逃せないことになっているので、「ん? なんだコレ?」と思ったシーンはすべて覚えておかれることをオススメします。
残された謎は、新たに展開される「リバース」で解明されていくことになります。これは「New 52!」でのリランチを引き継いでの新体制ですが、それを余すところなく楽しむためにも、ぜひ本作に目を通しておきましょう。
また、『ワンダーウーマン:アースワン』にも登場したスティーブ・トレバーは、『ジャスティス・リーグ:ダークサイド・ウォー2』ではこれまでどおり白人男性として描かれています。彼も大変重要な役どころなので、ぜひぜひ両方併せてお読みいただき、思いっきり感情移入してみてください!
どちらの作品もコミック単体でも大変おもしろいですが、スクリーンとセットにすれば、アメコミビギナーもぐっと楽しみやすくなるのは間違いなし。お友達や恋人を沼に誘うのにも、このチャンスをぜひご活用ください!
それではまた!
(文責・鈴木絢子)
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