2018年8月7日火曜日

期待の新シリーズ『スーパーサンズ』が満を持して登場!


「さあ、やるぞ!ロビンとスーパーボーイ、反撃開始だ!」
「なんで君の名前が先なの?」
「年が上だから」
「身長は?」
「黙れ」

いよいよ今月23日頃に邦訳本が刊行される『スーパーサンズ』
2016年にはじまったDCリバースの中でも、DC期待のニューホープ、スーパーボーイことジョナサン・ケントと、ロビンことダミアン・ウェインの活躍を描く本シリーズは、看板タイトルの一つといってよいでしょう。
本日のアメコミ魂では一足先に『スーパーサンズ』の見どころをご紹介したいと思います。

ピーター・J・トマシ[作]
ホルヘ・ヒメネス[画]
定価:本体2,300円+税
●2018年8月23日頃発売●


『スーパーサンズ』人気の秘密


本国アメリカでは、『Super Sons』は2017年2月に創刊され、2018年5月に#16および1 Annualをもってファースト・シーズンが一旦終了となってますが、今月8月1日に続編の『Adventures of the Super Sons』がミニシリーズとして始まっています。

日本でも池袋ヴァースコミックスさんはじめ原書の売行きが上々らしく、前評判が高いといって良いでしょう。

クリエイター陣は、本書のプレリュード(序章)ともいうべき『スーパーマン:トライアルズ・オブ・スーパーサンズ』やニュー52で『バットマン&ロビン』を執筆した脚本家のピーター・J・トマシと、『ドラゴンボール』の鳥山明や『NARUTO』の岸本斉史の影響を受けたと語るスペイン人アーティスト、ホルヘ・ヒメネスのコンビです。

ホルヘ・ヒメネスは日本の読者には馴染みやすい絵柄で、愛くるしいジョンや意地悪なダミアンの仕草や表情を描くのにうってつけのアーティストといえます。
赤いスニーカーに破れたジーンズ、Sマークのジップアップパーカー姿というジョナサン・ケント扮するスーパーボーイのデザインは、ホルヘ・ヒメネスの手によるものです。

一方、作家として過去ダミアンとジョンのどちらにも深く関わってきたピーター・J・トマシは、本シリーズの根幹ともいうべき作家です。
特にアメコミ界の鬼才グラント・モリソンから『バットマン&ロビン』のバトンを見事に引き継いだように、ロビンことダミアンについて現在彼の右に出るライターはいないでしょう。

またDCリバース『スーパーマン』シリーズについても、ライター兼アーティストのパトリック・グリーソンとともに担当しており、将来DC全体を牽引する人気キャラクターになるポテンシャルを秘めたスーパーボーイを、現在進行形で育てているといっても過言ではありません。

アメリカでの人気の高さ

アメリカでは『スーパーサンズ』は大変人気があり、子どもたちがジョナサンやダミアンの格好をしたり、親子でコスプレを楽しむ人もいるそうです。
また、ファースト・シリーズが#16で終了した際には、惜しむ声がネットを中心に多く聞かれたそうです。

なぜこのように人気が高いのでしょうか?

これについてピーター・J・トマシがインタビュー記事で語っており、その理由として、(たとえスーパーパワーを持っていたとしても)子どもが等身大の子どもらしく描かれている一方、ストーリーは子どもから大人まで楽しめる作りとなっているからだろうと推測しています。

また、本シリーズを楽しむのに、DCユニバース全体の世界観を知っている必要がない点も、多くの世代に受け入れられた要因だと語っています。

一方、子どもを主人公とする漫画として、表現が残酷になり過ぎないよう少年漫画特有の配慮もしたそうです。

いずれにしても、『DCスーパーヒーロー・ガールズ』『DCインク』『DCズーム』レーベルの創刊など、新たな若い読者層を獲得するためのDCコミックスの近年の経営方針を考えると、おのずとDCの本作への期待の高さが伺い知れます。


ジョナサン・ケントとダミアン・ウェインのプロフィール


二人のプロフィールを簡単にご紹介しておきます。

まず二人の共通点として、非常に有名かつ偉大な父を持つ点です。
『スーパーサンズ』では、ジョンとダミアン二人の関係性のみならず、偉大な父親達との関係性も見どころの一つです。

ロビン

本名ダミアン・ウェイン。13才。5代目ロビン。
その能力は、卓越した武術、武器のエキスパート、格闘戦術、身体能力です。超人的なスーパーパワーは持っていません。
コミックス史的な初登場は、『Batman』#655(2006年)です。

バットマン(ブルース・ウェイン)と彼の宿敵ラーズ・アル・グールの娘タリアの間に生まれ、幼少期は母方で暗殺者として育てられました。
その結果、13才にしてDCユニバースにおける偉大な戦士達の多くを遥かに超える能力を備える一方、ひどく生意気でひねくれた性格を持つようになりました。

DCリバースでは、若手ヒーローチームである「ティーン・タイタンズ」を結成し、中心メンバーとして活躍します。こちらは小社『ティーン・タイタンズ:ダミアン・ノウズ・ベスト』で描かれています。
その他、ニュー52期には『バットマン・インコーポレイテッド:ゴッサムの黄昏』(小社刊)で一度戦死しますが、その後ニュー52版『バットマン&ロビン』で復活し、主演雑誌『ロビン:サン・オブ・バットマン』で1年ほど活躍し後にDCリバースを迎えました。

スーパーボーイ

本名ジョナサン(ジョン)・ケント。10才。
能力は父親同様(それよりかなり未熟ながら)、高い耐久力と怪力とスピード、飛行能力、透視能力、ヒートビジョン、スーパーブレスといったスーパーパワーを持ちます。
コミックス史的には『Convergence: Superman』#2(2015年)で初登場と、かなり最近のキャラクターです。

父親はDCリバース版スーパーマンです。
すなわち、ニュー52で活躍したスーパーマンではなく、それより前の『クライシス・オン・インフィニット・アース』(1985年)後に登場し、ニュー52版スーパーマンからその立場を引き継いだ者です。
なお、ニュー52版スーパーマンは2016年『ファイナル・デイズ・オブ・スーパーマン』で死亡しました。
母親は元「デイリー・プラネット」敏腕記者のロイス・レーンです。

彼の特徴は何といっても、クリプト人と人間の両方の血を受け継ぐ点です。
その結果、単なる"スーパーマンⅡ世"ではなく、スーパーマンの能力とロイスの活発な性格を持ち合わせた、人間味あふれる魅力的なキャラクターとなるポテンシャルを秘めています。

子どもらしい素直さと可愛らしさを持ち、誰もが愛さずにいられない性格の持ち主です。

先述の『コンバージェンス』で誕生したジョンは、『スーパーマン:ロイス&クラーク』で幼少期が描かれた後、『スーパーマン:サン・オブ・スーパーマン』『スーパーマン:トライアルズ・オブ・スーパーサン』(いずれも小社刊)などで登場した後、本書でいよいよ本格的に活躍を始めることなります。

本シリーズの見どころ

ジョンとダミアンという、共通点より相違点の方が多い二人の少年の関係性と成長が、本シリーズ一番の見どころでしょう。

ダミアンは、優れた知性を持ちながらその頭脳を悪巧みに使うような少年で、常に大人に反抗する悪ガキです。
一方のジョンは素直でまっすぐな性格の持ち主で、周りへの気遣いもできる心優しい少年です。自己中心的なダミアンのことを嫌ってます。

DCは本シリーズの宣伝で、「世界を救うかもしれない永遠の好敵手、ただし先にお互い殺し合わなければ…」と表現しました。そんな二人がどう力を合わせて成長していくか、ハラハラしながら見守るのも本書読者の楽しみ方の一つでしょう。


本書のチラ見せ


最後に少しだけ本書の内容をご紹介します。(※ネタバレなし)

▲冒頭紹介のシーンがコチラ

冒頭からスーパーボーイとロビンのクローン?達に囲まれ、絶対絶命のピンチを迎えるジョンとダミアン。
なぜこんな状況になってしまったのかというと……、

事の発端は、レックスコープ系列施設で侵入やハッキングが頻発しているとの情報を掴んだダミアンが、ジョンを巻き込んで調査に乗り出したことです。

向かった先はメトロポリスにあるレックスコープのビル。

ビルをよじ登っているところをレックス・ルーサーに見つかってしまう二人ですが、ジョンを犠牲にして(^^;)ダミアンは一人ビルに侵入します。

ダミアンはハッキングした監視カメラの映像から、アマゾ・ウィルスに感染したレジー・マイヤーという少年の存在を突き止めます。

やがてレジーの恐るべき性格と能力を知ったダミアンは、父親の力を借りることなくジョンと二人で危機に対処しようとしますが、果たしてうまくいくのでしょうか……。

ダミアンの計画(悪巧み?)にいやいやながら付き合わされるジョン、そして貧乏くじを引くのもいつもジョンというお決まりのパターンが、見ていて微笑ましい限りです(;´∀`)・・・うわぁ・・・

……DCのみならずShoPro Booksも期待を込めてお送りする推しの一冊、再来週の発売をぜひ心待ちにしてください!

今週のアメコミ魂はこのあたりとさせていただきます。最後までお読みいただきありがとうございました!

(文責:小出)

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